Meta広告の動画の長さは、25%〜100%再生数の各時点を秒数に換算したうえで、離脱が多い区間と伝えたい内容の表示時点を比較して決める
Meta広告の動画を何秒にするか、根拠を示して決めることに難しさを感じていませんか。
例えば、15秒の動画の100%再生数の割合が30秒の動画の2倍以上であっても、それだけで15秒の動画のほうが2倍以上視聴が続いていると判断することはできません。動画の25%〜100%再生数は、動画の長さに対する各割合に達した時点で計上されます。同じ「100%」が、15秒の動画では15秒、30秒の動画では30秒を指すためです。
動画の長さの判断では、次の3つの場面が多く見られます。
- 担当者が、15秒と30秒の動画の100%再生数の割合を比較し、15秒の動画のほうが2倍以上視聴が続いていると判断している。25%〜100%再生数の時点は動画の長さに対する割合で決まるため、長さの異なる動画は、同じ秒数の時点の到達率(その時点の回数÷動画再生数)で比較する
- 担当者が、前月より動画の平均再生時間が長くなったことから、最後まで視聴される割合が高まったと判断している。動画の平均再生時間には、ループ再生などのリプレイの時間も含まれる
- 担当者が、30秒の動画の100%再生数の割合が低いため、後半を削除して15秒に短縮しようとしている。後半を削除する前に、冒頭の3秒まで再生された回数の何割が、伝えたい内容(商品名・価格など)の表示時点より前に終わっているかを確認する
そこでこの記事では、配置別の動画の長さの要件とループ再生の条件、動画指標の定義、各指標の時点の秒数への換算、離脱が多い区間の特定、長さと構成の決め方、短縮版の検証手順を、Metaビジネスヘルプセンター(以下、公式ヘルプ)の記載に基づいて整理します。
想定読者は、自社ECサイトでの販売やD2C事業でMeta広告(Instagram広告・Facebook広告)の動画を配信し、購入単価やROASで成果を評価している担当者の方です。
Meta広告アカウント診断で購入件数を正しく集計したうえで、配置別の費用と購入件数を確認しているTAMKOの立場から解説します。
Meta広告で使用できる動画の長さの上限:配置別の要件と、FacebookとInstagramのループ再生の条件
担当者が、新たに制作する動画広告の長さを決めるにあたり、Meta広告で配信できる長さの上限を確認している。
Meta広告で使用できる動画の長さは配置によって異なり、公式ヘルプに最適な秒数の記載はありません。同ヘルプに記載されているのは、モバイル端末では一般に短い動画のほうがエンゲージメントが高いという傾向と、製品やブランドのメッセージを動画の冒頭に入れて関心を引くという方法です。また、最後まで再生された動画をループ再生する条件は、FacebookとInstagramで異なります。

公式ヘルプ「Meta広告マネージャでの配置ごとの動画の長さの要件」に記載された要件のうち、自社ECサイトの動画広告で使用頻度の高い配置を次の表にまとめます。Instagramリールについては、リール広告の作成手順のページに「15分以下」と記載されています。
| 配置 | 使用できる動画の長さ |
|---|---|
| Facebookフィード | 最大241分 |
| Facebookインストリーム動画(モバイル) | 5秒〜10分 |
| Facebookストーリーズ | 1〜120秒 |
| Instagramフィード | 最大60分 |
| Instagramストーリーズ | 最大60分 |
| Instagramリール | 15分以下 |
| Audience Networkネイティブ広告、バナー広告、インタースティシャル広告 | 1〜120秒 |
表に示した範囲内であれば、30秒の動画も60秒の動画も配信できます。ただし、何秒が最適かについての記載はなく、適切な秒数は商品や訴求内容によって異なります。そのため、以下では、配信中の動画の指標から長さを決める手順を説明します。
長さを決める前に、ループ再生の条件を把握しておく必要があります。ループ再生とは、最後まで再生された動画が続けてリプレイされることです。公式ヘルプによると、Facebookでは30秒以下の動画が最長90秒(場合によっては180秒)ループ再生され、30秒を超える動画は対象外です。Instagramでは、長さにかかわらず、画面に表示されている限りループ再生されます。これはリプレイにあたるため、次章で説明する動画の平均再生時間に影響します。
診断サンプルの架空の会社(F社)の例では、Advantage+ 配置を使用している2つのキャンペーン(手動|新規、Advantage+ セールス|全商品)について、12か月間の消化金額の60.9%を、Instagramのフィード(24.9%)・リール(22.0%)・ストーリーズ(14.0%)が占めます。このように消化金額の過半をInstagramの配置が占める場合、消化金額の過半は、動画が長さにかかわらずループ再生される配置で消化されていることになります。
Meta広告の動画指標の定義:再生時間指標、マイルストーン指標、動画の平均再生時間の違い
担当者が、前月より動画の平均再生時間が長くなったことから、最後まで視聴される割合が高まったと判断している。
公式ヘルプは、動画広告の指標を再生時間指標とマイルストーン指標の2種類に分けて説明しています。再生時間指標(動画の2秒以上の継続的な再生数・動画の3秒再生数・ThruPlay)は同じ部分のリプレイを含まず、マイルストーン指標(動画の25%〜100%再生数)は、各割合の時点までスキップしてから再生した場合も含みます。一方、動画の平均再生時間はリプレイの時間を含むため離脱の判断には使用せず、視聴者が離脱した時点は、動画の3秒再生数とマイルストーン指標で確認します。

広告マネージャで動画の指標を表示するには、[列]から[動画エンゲージメント]を選択します。この記事で用いる指標の定義は、次の表のとおりです。
| 指標 | 数え方 |
|---|---|
| 動画再生数 | 動画の再生が開始された回数。インプレッションごとに数え、自動再生が始まった場合を含む。リプレイは含まない |
| 動画の2秒以上の継続的な再生数 | 動画が2秒以上継続して再生された回数。ほとんどの場合、再生中は動画ピクセルの50%以上が画面内に表示されている |
| 動画の3秒再生数 | 動画が3秒以上再生された回数。3秒未満の動画では、全体のほぼすべてが再生された回数 |
| ThruPlay | 動画が最後まで、または15秒以上再生された回数。15秒未満の動画では、97%以上が再生された回数 |
| 動画の25%・50%・75%・95%・100%再生数 | 動画が、全体の長さに対して各割合(25%・50%・75%・95%・100%)にあたる時点まで再生された回数。その時点までスキップしてから再生した場合を含む |
| 動画の平均再生時間 | 動画が再生された平均時間。1回のインプレッションでリプレイされた時間を含む |
公式ヘルプ「動画広告の指標の算出について」によると、再生時間指標は、1回のインプレッションで動画の同じ部分がリプレイされた時間を含めずに算出されます。例えば、冒頭から10秒視聴した人が巻き戻して最初の5秒を再度視聴しても、15秒の再生とは数えられません。マイルストーン指標では、最初から各割合の時点まで再生し続けた場合に加えて、その時点までスキップしてから再生した場合も計上されます。
これに対して動画の平均再生時間は、リプレイを含む再生時間の総計を、動画再生数の合計で割って算出されます。そのため、平均再生時間が実際の動画の長さを上回る場合があることが、公式ヘルプにも記載されています。前章のとおり、Instagramでは動画が表示されている限りループ再生されます。そのため、消化金額に占めるInstagramの配置の比率が高まると、最後まで再生される割合が変わらなくても、動画の平均再生時間は長くなると考えられます。したがって、この記事では、動画の平均再生時間の増加を、最後まで再生される割合が高まった根拠とはみなしません。
以下では、動画の3秒再生数と25%〜100%再生数を、動画再生数で割った割合で比較します。
25%〜100%再生数の時点を秒数に換算する方法:長さの異なる動画は、同じ秒数の時点の到達率で比較する
担当者が、15秒と30秒の動画の100%再生数の割合を比較し、15秒の動画のほうが2倍以上視聴が続いていると判断している。
動画の25%〜100%再生数の各時点が何秒にあたるかは、「動画の長さ×割合」で計算できます。30秒の動画の25%は7.5秒、15秒の動画の25%は3.75秒です。100%再生数の割合は短い動画のほうが高くなりやすいため、長さの異なる動画は、各指標の時点を秒数に換算し、同じ秒数の時点の到達率で比較します。

マイルストーン指標は、動画の長さに対する一定の割合に達した時点で計上されます。各指標が何秒にあたるかは、次の式で計算できます。
秒数 = 動画の長さ(秒)× 割合
15秒の動画と30秒の動画について計算した結果は、次の表のとおりです。15秒の動画の50%と100%は、それぞれ30秒の動画の25%と50%と同じ秒数(7.5秒・15秒)にあたります。
| 指標 | 15秒の動画 | 30秒の動画 |
|---|---|---|
| 動画の25%再生数 | 3.75秒 | 7.5秒 |
| 動画の50%再生数 | 7.5秒 | 15秒 |
| 動画の75%再生数 | 11.25秒 | 22.5秒 |
| 動画の95%再生数 | 14.25秒 | 28.5秒 |
| 動画の100%再生数 | 15秒 | 30秒 |
ThruPlayは、15秒以上の動画では15秒の時点で計上されます。30秒の動画では、ThruPlayと動画の50%再生数はいずれも15秒の時点を表します。ただし、前者は再生時間指標、後者はマイルストーン指標で数え方が異なるため、値は一致しない場合があります。15秒未満の動画では、ThruPlayは動画の97%以上が再生された回数です。
診断サンプルの架空の会社(F社)が手動|新規のキャンペーンで同じ4週間に配信した30秒の動画と15秒の動画を例に、到達率を比較します。以下の再生数は、説明用の架空の数字です。
| 秒数 | 30秒の動画(動画再生数200,000回) | 15秒の動画(動画再生数150,000回) |
|---|---|---|
| 3秒 | 60,000回(30.0%):3秒再生数 | 45,000回(30.0%):3秒再生数 |
| 3.75秒 | − | 39,000回(26.0%):25%再生数 |
| 7.5秒 | 36,000回(18.0%):25%再生数 | 28,500回(19.0%):50%再生数 |
| 11.25秒 | − | 22,500回(15.0%):75%再生数 |
| 14.25秒 | − | 18,600回(12.4%):95%再生数 |
| 15秒 | 19,000回(9.5%):50%再生数 | 18,000回(12.0%):100%再生数 |
| 22.5秒 | 12,600回(6.3%):75%再生数 | − |
| 28.5秒 | 10,400回(5.2%):95%再生数 | − |
| 30秒 | 10,000回(5.0%):100%再生数 | − |
100%再生数の割合は、30秒の動画が5.0%、15秒の動画が12.0%で、後者は前者の2.4倍です。しかし、同じ15秒の時点で比較すると、到達率は30秒の動画が9.5%、15秒の動画が12.0%で、約1.3倍にとどまります。7.5秒の時点では30秒の動画が18.0%、15秒の動画が19.0%で、差は1.0ポイントです。この例では、100%再生数の割合の差7.0ポイント(12.0%−5.0%)のうち4.5ポイント(9.5%−5.0%)は、30秒の動画で15秒の時点から30秒の時点までに生じた減少、つまり動画の長さの違いによるものです。残りの2.5ポイント(12.0%−9.5%)は、15秒の時点までに生じた到達率の差です。なお、30秒の動画のThruPlayは18,400回(9.2%)で、同じ15秒の時点を表す50%再生数の19,000回とは一致しません。
離脱が多い区間の特定方法:区間ごとに、1秒あたりの到達率の減少を計算する
担当者が、30秒の動画で視聴者の離脱が最も多い時点を、動画の25%〜100%再生数から特定できていない。
隣り合う2つの時点の到達率の差を、その間の秒数で割ると、区間ごとの1秒あたりの減少を比較できます。0〜3秒は冒頭の評価の対象として切り分け、3秒以降で減少が最も大きい区間を、視聴者の離脱が最も多い区間とみなします。到達率は配置別に計算します。

到達率は時点が後になるほど低くなるため、到達率の値だけでは、どの区間で視聴者の離脱が多いかは分かりません。そこで、隣り合う時点の到達率の差で確認します。ただし、区間の長さは一定ではありません(30秒の動画では、3秒から25%の時点までが4.5秒、25%から50%の時点までが7.5秒)。そのため、差を区間の秒数で割り、1秒あたりの減少として比較します。
1秒あたりの減少(ポイント)=(区間の始めの到達率 − 区間の終わりの到達率)÷ 区間の秒数
F社の30秒の動画(前章の説明用の架空の数字)について計算した結果は、次の表のとおりです。
| 区間 | 区間の始めの到達率 | 区間の終わりの到達率 | 区間の秒数 | 1秒あたりの減少 |
|---|---|---|---|---|
| 0〜3秒 | 100% | 30.0% | 3秒 | 23.3ポイント |
| 3〜7.5秒 | 30.0% | 18.0% | 4.5秒 | 2.7ポイント |
| 7.5〜15秒 | 18.0% | 9.5% | 7.5秒 | 1.1ポイント |
| 15〜22.5秒 | 9.5% | 6.3% | 7.5秒 | 0.4ポイント |
| 22.5〜28.5秒 | 6.3% | 5.2% | 6秒 | 0.2ポイント |
| 28.5〜30秒 | 5.2% | 5.0% | 1.5秒 | 0.1ポイント |
(1秒あたりの減少は、小数第2位を四捨五入)
0〜3秒の減少は1秒あたり23.3ポイントで、ほかの区間を大きく上回ります。動画再生数は自動再生が始まった時点で計上されるため、この区間で減少した分には、ほとんど視聴せずに次の投稿へ移った人の再生が含まれると考えられます。そこで、0〜3秒は冒頭の評価の対象として次章で別に検討し、ここでは3秒以降の区間を比較します。この例では、3〜7.5秒の減少が1秒あたり2.7ポイントで最も大きく、7.5〜15秒の1.1ポイントが続きます。15秒以降は1秒あたり0.5ポイント未満にとどまり、15秒の時点まで再生された回数の約53%(5.0%÷9.5%)が、30秒の時点まで再生されています。
この方法で特定できるのは、0秒・3秒と、マイルストーン指標の5つの時点で区切った区間の単位までです。例えば、3〜7.5秒の区間のうち何秒の時点で離脱が多いかは、この方法では特定できません。
到達率は、配置別に計算します。配置によって動画の表示形式が異なるためです。広告マネージャの[内訳]で[配信]から[配置]を選ぶと、配置別の数値を確認できます。動画再生数が少ない配置については、集計期間を延ばし、十分な再生数を確保してから比較します。
動画の長さと構成の決め方:3秒時点の到達率と、伝えたい内容の表示時点の到達率を基準にする
担当者が、30秒の動画の100%再生数の割合が低いため、後半を削除して15秒に短縮しようとしている。
3秒時点の到達率が、同じ配置で配信しているほかの動画の値より低い場合は、長さではなく冒頭の3秒を作り直します。商品名・価格・特典など、動画で最も伝えたい内容(以下、伝えたい内容)が表示される時点(以下、表示時点)の到達率が、3秒時点の到達率の50%未満の場合は、伝えたい内容を前半に移した短縮版を作ります。50%以上の場合は、長さと構成を維持します。

動画の長さを決めるときに確認する到達率は2つです。1つは3秒時点の到達率で、開始された再生のうち冒頭の3秒まで再生された割合を表します。もう1つは、表示時点の到達率です。100%再生数の割合は、伝えたい内容が動画の最後に表示される場合を除き、この判断には用いません。
3秒時点の到達率が、同じ配置で配信しているほかの動画の値より低い場合は、冒頭の3秒を作り直します。後半を短くしても、3秒時点までの離脱は減らないためです。公式ヘルプにも、製品やブランドのメッセージを動画の冒頭に入れて関心を引く方法が記載されています。比較の対象を同じ配置の動画に限るのは、前章のとおり、配置によって動画の表示形式が異なるためです。
3秒時点の到達率に問題がない場合は、表示時点の到達率を3秒時点の到達率で割ります。この値は、冒頭の3秒まで再生された回数のうち、表示時点まで再生された回数の割合です。この記事では、この値が50%未満の場合を、伝えたい内容が表示される前に再生の多くが終わっている状態とみなし、伝えたい内容を前半に移した短縮版を作ります。50%以上の場合は、長さと構成を維持します。伝えたい内容より後の部分を短くしても、その内容が再生される回数は増えないためです。50%は、この記事が判断の目安として設定した値であり、Metaの基準ではありません。
F社の30秒の動画では、商品名と価格が20秒の時点で表示されるものとします(説明用の架空の設定)。また、3秒時点の到達率(30.0%)は同じ配置のほかの動画と同程度とし、説明を簡単にするため、配置を分けない数字で計算します。20秒は15秒(到達率9.5%)と22.5秒(6.3%)の間にあるため、20秒時点の到達率は6.3%〜9.5%の範囲にあります。これを3秒時点の到達率30.0%で割ると21%〜32%で、50%を下回ります。冒頭の3秒まで再生された回数のうち68%〜79%は、商品名と価格が表示される前に再生が終わっています。
この動画の後半を削除して15秒に短縮すると、20秒の時点で表示される商品名と価格は動画に含まれなくなります。100%再生数の割合が低いことを理由に短縮する前に、伝えたい内容が何秒の時点で表示されるかを確認します。F社の例では、7.5秒時点の到達率18.0%は3秒時点の到達率30.0%の60%(18.0÷30.0)で50%以上ですが、15秒時点では32%(9.5÷30.0)で50%を下回ります。そのため、商品名と価格を7.5秒より前に移した短縮版の作成を検討します。
短縮版の作り方と検証:短縮版と元の動画をA/Bテストで比較し、購入件数と購入単価で採否を決める
担当者が、商品名と価格を前半に移した短縮版の動画を作成し、元の動画との比較方法を検討している。
キャンペーンの目的が[売上]の動画広告では、クリエイティブエディターの[長さ調整]で動画の長さを変更できます。ただし、伝えたい内容を前半に移すには動画の編集が必要です。短縮版と元の動画はA/Bテストで比較し、採否は到達率ではなく、購入件数と購入単価で判断します。

公式ヘルプ「動画広告の長さを調整する」によると、キャンペーンの目的が[売上]の動画広告では、広告フォーマットに[シングル画像または動画]を選択し、[クリエイティブ]セクションの[クリエイティブを設定]から[動画広告]を選ぶと、クリエイティブエディターが開きます。このエディターに[長さ調整]のステップがあり、スライダーで動画の長さを変更できます。ただし、この機能で変えられるのは長さだけです。伝えたい内容を後半から前半に移す場合は、動画編集ソフトなどで構成を組み替えた動画を作成し、アップロードします。どちらの方法でも、公開前にプレビューで伝えたい内容が含まれていることを確認します。
作成した短縮版は、元の動画とA/Bテストで比較します。公式ヘルプ「A/Bテストについて」によると、この機能では、同じ人に両方のバージョンが表示されないように配信を分けたうえで、2つのバージョンの成果を比較できます。公平に比較するため、2つのバージョンには同額の予算を割り当てることが推奨されています。一方、広告セットやキャンペーンを手動でオン・オフする略式のテストは、オーディエンスが重複し、結果の信頼性が低下するおそれがあるため、推奨されていません。テストでは、オーディエンス・配置・広告テキストを同一にし、変数は動画のみとします。
テスト結果の確認では、まず表示時点の到達率を元の動画と短縮版で比較し、短縮版で表示時点の到達率が高まったかを確認します。ただし、到達率が高まっても購入が増えるとは限らないため、採否は購入件数と購入単価で判断します。購入件数の差が偶然によるものかどうかを見極める方法と、テスト期間の見積もり方は、Advantage+ クリエイティブのエンハンスをA/Bテストで検証する記事で解説しています。購入単価の差がCPM・CTR・CVRのいずれによるものかは、購入単価の分解に関する記事の方法で確認できます。
判断の前提として、購入件数が正しく計上されている必要があります。MetaピクセルとコンバージョンAPIの両方から送信された購入イベントが重複していないかの確認方法は、購入の二重計上に関する記事で解説しています。
TAMKOのMeta広告アカウント診断で確認すること
TAMKOのMeta広告アカウント診断では、購入件数を正しく集計したうえで、配置別の費用と購入件数を確認します。

診断で確認する項目には、「Metaピクセルとコンバージョン APIの重複排除と、購入の数の正しさ」と「配置ごと(フィード・リール・ストーリーズ・Audience Network)の費用と購入」が含まれます。動画の長さを変えた結果を購入件数で判断するには、その件数が正しく計上されていることが前提です。診断の報告では、改善点には設定の手順を、続けてよい点にはその根拠を、判断できないものには検証の方法を添えます。料金は、診断・報告書・説明会まで無料(毎月2社まで)です。エグゼクティブサマリー・調査報告書・分析の明細(Excel)をお渡しし、オンラインの説明会を1回行います。
短縮版のA/Bテストまでをご依頼いただく場合は、Meta広告のお試し運用からご利用いただけます。1施策を、1か月・5万円でお預かりします(税別)。お預かりする施策の広告費は月30万円までです。
詳しい内容は、診断ページをご覧ください。
よくある質問(FAQ)
Q01Meta広告の動画は、何秒にすればよいですか?
公式ヘルプに、最適な秒数の記載はありません。
使用できる長さは配置によって異なり、例えばFacebookストーリーズは1〜120秒、Instagramのフィードとストーリーズは最大60分です。同ヘルプに記載されているのは、モバイル端末では一般に短い動画のほうがエンゲージメントが高いという傾向と、メッセージを動画の冒頭に入れるという方法までです。具体的な秒数は、配信中の動画の到達率を秒数ごとに求め、伝えたい内容の表示時点の到達率が3秒時点の到達率の何%にあたるかを確認して決めます。
Q02ThruPlayと動画の100%再生数は、何が異なりますか?
ThruPlayは動画が最後まで、または15秒以上再生された回数、動画の100%再生数は動画が全体の長さの100%の時点まで再生された回数です。
15秒以上の動画では、ThruPlayは15秒の時点で計上されるため、30秒の動画は最後まで再生されなくても対象になります。15秒未満の動画では、97%以上が再生された時点で計上されます。また、ThruPlayは同じ部分のリプレイを含めずに算出する再生時間指標で、100%再生数は100%の時点までスキップした再生を含むマイルストーン指標です。
Q03動画の平均再生時間が、動画の長さより長くなるのはなぜですか?
動画の平均再生時間には、1回のインプレッションで動画がリプレイされた時間が含まれるためです。
Instagramでは、動画は長さにかかわらず、画面に表示されている限りループ再生されます。Facebookでも、30秒以下の動画は最長90秒(場合によっては180秒)ループ再生されます。公式ヘルプにも、動画の平均再生時間が実際の動画の長さを上回る場合があると記載されています。
Q04冒頭の評価には、動画の2秒以上の継続的な再生数と動画の3秒再生数のどちらを使えばよいですか?
どちらも冒頭の視聴を表す再生時間指標です。比較する動画の間では、どちらか一方に統一して使用します。
動画の2秒以上の継続的な再生数は、動画が2秒以上継続して再生された回数です。ほとんどの場合、再生中は動画ピクセルの50%以上が画面内に表示されています。この指標はMedia Rating Council(MRC)の認定を受けており、キャンペーンの目的が「認知度」または「エンゲージメント」の場合は、パフォーマンス目標と課金対象にも選択できます。動画の3秒再生数は、動画が3秒以上再生された回数です。この記事では、マイルストーン指標と組み合わせて秒数で比較するため、動画の3秒再生数を用いています。
Q05カルーセル広告の動画でも、同じ方法で長さを決められますか?
カルーセル広告では、管理画面に表示される動画の指標が広告内の全動画の値の総和になるため、動画ごとの到達率は計算できません。
長さの検討には、シングル動画広告の数値を用います。カルーセル広告に使用する動画については、その動画をシングル動画広告として配信し、到達率を確認する方法があります。
Meta広告の動画の長さは、秒数ごとの到達率と伝えたい内容の表示時点から決める|まとめ
Meta広告で使用できる動画の長さは配置によって異なり、公式ヘルプに最適な秒数の記載はありません。長さは、配信中の動画の指標から決めます。動画の平均再生時間にはループ再生などのリプレイの時間も含まれるため、離脱した時点は、動画の3秒再生数と25%〜100%再生数で確認します。マイルストーン指標の時点は「動画の長さ×割合」で秒数に換算し、長さの異なる動画は同じ秒数の時点の到達率で比較します。3秒以降の区間ごとに1秒あたりの到達率の減少を計算し、離脱の多い区間を特定します。伝えたい内容の表示時点の到達率が3秒時点の到達率の50%未満の場合は、その内容を前半に移した短縮版を作ります。短縮版の採否は、元の動画とのA/Bテストの購入件数と購入単価から判断します。
この記事のポイント
- Meta広告で使用できる動画の長さは配置によって異なり、公式ヘルプに最適な秒数の記載はない。記載されているのは、モバイル端末では一般に短い動画のほうがエンゲージメントが高いという傾向と、メッセージを動画の冒頭に入れるという方法である。
- 動画の平均再生時間には、ループ再生などのリプレイの時間も含まれる。離脱した時点は、動画の3秒再生数とマイルストーン指標(動画の25%〜100%再生数)で確認する。
- 動画の25%〜100%再生数の時点は「動画の長さ×割合」で秒数に換算する。長さの異なる動画は、100%再生数の割合ではなく、同じ秒数の時点の到達率で比較する。
- 3秒以降の区間ごとに1秒あたりの到達率の減少を計算し、視聴者の離脱が最も多い区間を特定する。
- 伝えたい内容の表示時点の到達率が3秒時点の到達率の50%未満の場合は、その内容を前半に移した短縮版を作り、A/Bテストの購入件数と購入単価で採否を決める。