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計測と評価

Yahoo!広告のコンバージョン設定の確認方法:管理画面の計測値を自社の受付件数と月ごとに突き合わせる

Yahoo!広告(現在のLINEヤフー広告)でコンバージョン測定を設定した後は、管理画面のコンバージョン数が、自社で受け付けた来店予約や見積の依頼などの件数と整合しているかを確認する必要があります。タグが二重に動作している場合や、完了ページから削除されている場合でも、管理画面には計測された数値がそのまま表示されるためです。

以下は、診断サンプルの架空の会社(H社・地域の住宅リフォーム業)の例です。H社の2026年4月〜9月のコンバージョン数(来店予約159件・見積の依頼241件)を受付の記録と月ごとに突き合わせると、受付件数を上回った月はなく、比率(コンバージョン数÷受付件数)が急低下した月もないため、計測に重複や漏れは見られないと判断できます(電話での問い合わせは計測していないため、対象外です)。

この記事では、突き合わせの手順、およびコンバージョン数が受付件数を上回るとき(重複)・比率が急低下したとき(計測漏れ)に確認すべき設定を、公式ヘルプとH社の例をもとに整理します。

この記事の対象は、地域で店舗・住宅関連事業・医療機関・教室などを運営し、LINEヤフー広告の検索広告またはディスプレイ広告を利用して、来店予約・見積の依頼・電話での問い合わせを成果の指標としている会社の広告担当者です。

TAMKOは、LINEヤフー広告アカウント診断で、来店予約・問い合わせの計測設定を確認しています。この記事では、その立場から解説します。

【結論】Yahoo!広告のコンバージョン設定の確認は、管理画面の計測値を自社の受付件数と成果の種類ごと・月ごとに突き合わせて行う

コンバージョン測定が正しく動作しているかは、管理画面の表示のみでは判断できません。自社の受付件数を成果の種類ごと・月ごとに集計し、同じ区分のコンバージョン数と突き合わせます。コンバージョン数が受付件数を上回る月は重複を、比率が急低下した月やコンバージョン数が0件の成果の種類は計測漏れを疑い、原因となる設定を確認します。

Yahoo!広告(LINEヤフー広告)のコンバージョン設定を確認する手順を、受付件数の集計、コンバージョン数の集計、比率の算出、設定の確認(コンバージョン数が受付件数を上回る月・比率が急低下した月・コンバージョン数が0件の成果の種類)の4段階で示した図
受付件数には広告以外の経路による受付も含まれるため、コンバージョン数との一致は求めない。

受付件数には、自然検索・紹介・チラシなど広告以外の経路による受付も含まれるため、コンバージョン数と一致しないこと自体は問題ではありません。公式ヘルプは、タグの動作確認の手段の1つとして、実際のコンバージョンの発生を待つ方法を挙げています。コンバージョン数と受付件数の突き合わせは、この確認を自社の受付の記録を用いて毎月行うものです。

検索広告とディスプレイ広告で設置するタグ:サイトジェネラルタグ・コンバージョン測定タグ・計測タグ

よくある場面

電話での問い合わせや店頭で受け付けた来店予約が、管理画面のコンバージョン数に含まれているかが分からない。

タグで計測されるのは、広告をクリックした人が完了ページに到達した件数と、検索広告の電話発信コンバージョンを設定した場合の電話発信用リンクのタップ数です。電話の着信、店頭での受付、タグを設置できない外部の予約システムでの受付は、コンバージョン数に含まれません。なお、管理画面の「コンバージョン数」には、タグで計測した件数に推定コンバージョンが合算されます(次の章で説明します)。

Yahoo!広告(LINEヤフー広告)のコンバージョン設定で設置するタグを、検索広告(サイトジェネラルタグ・コンバージョン測定タグ・オンクリックイベントタグ)とディスプレイ広告(サイトジェネラルタグ・コンバージョン測定タグ・計測タグ)で対比した図
サイトジェネラルタグの形式は検索広告とディスプレイ広告で共通のため、1ページに1つ設置すれば動作する。いずれのタグも、電話の着信と店頭での受付は計測しない。

検索広告では、サイトジェネラルタグを全ページに、コンバージョン測定タグを来店予約の完了ページや見積の依頼のフォームの送信完了ページに設置します。このタグは、検索広告用とディスプレイ広告用を別々に用意します。電話発信コンバージョンを計測する場合は、オンクリックイベントタグも設置します。ディスプレイ広告では、コンバージョン測定タグのほかに、計測タグでも計測できます。旧LINE広告から移行したキャンペーンについて、プラットフォーム統合の前後の獲得単価の比較方法は、旧LINE広告の配信終了後に統合前後の獲得単価を比較する方法で解説しています。

いずれも、Googleタグマネージャーなどのタグ管理ツール(以下、タグマネージャー)経由で設置できます。公式ヘルプの「コンバージョン設定状況のよくある質問」では、その場合の確認項目として発火条件(トリガー)を挙げています。

コンバージョン数と受付件数を突き合わせる前に揃える3つの項目:成果の種類、計上月、コンバージョン数の列

よくある場面

管理画面のコンバージョン数と自社の受付件数を比べても、同じ条件で集計した数字かどうかが分からない。

成果の種類、コンバージョンの計上月、コンバージョン数の列という3つの項目を揃えます。コンバージョン数は、受け付けた日ではなく、コンバージョンの起点となった広告のクリック日に計上されるため、直近の月は計測期間が過ぎてから突き合わせます。

Yahoo!広告(LINEヤフー広告)のコンバージョン数を自社の受付件数と突き合わせる前に揃える3つの項目(成果の種類・計上月・コンバージョン数の列)を示した図
3つの項目が揃っていないと、設定に問題がなくても、コンバージョン数が受付件数を上回ったり、比率が月ごとに大きく変動したりする。

成果の種類:来店予約と見積の依頼を1つの設定でまとめて計測すると、一方が計上されなくなっても、合計の変化には表れにくくなります。種類ごとに設定を分け、受付の記録も同じ区分で集計します。

計上月:検索広告・ディスプレイ広告とも、コンバージョンは、起点となった広告のクリック日(複数回の場合は最後のクリック日)に計上されます。計測期間(1〜90日で設定)内に発生したコンバージョンはクリック日にさかのぼって加算されるため、ユーザーが月末に広告をクリックし、翌月に予約した場合、その予約は前月のコンバージョンとして計上されます。受付件数は受付月で集計するため、月をまたいだ分の差は残ります。

コンバージョン数の列:検索広告で「自動入札への利用」を「しない」、ディスプレイ広告で「コンバージョン列に含める」を「含めない」に設定したコンバージョンは、「コンバージョン数(全て)」にのみ計上されます。また、「コンバージョン数」には、直接計測できないコンバージョンをモデルで推定した値(推定コンバージョン)が合算されます。公式ヘルプによると、推定コンバージョンのみを抜き出した表示や、合算からの除外はできません。このため、突き合わせには推定分を含んだコンバージョン数を使い、受付件数を上回った月は、推定分が含まれていることも踏まえて次の章の原因を確認します。

コンバージョン数が受付件数を上回るとき:重複計上の4つの原因

よくある場面

見積の依頼のコンバージョン数が、同じ月の問い合わせフォームの受付件数より多い。

前章の3つの項目を揃えたうえで、自社の記録に漏れがない場合は、1件の申し込みが2回以上計上されている可能性があります。確認する原因は、タグの二重動作、完了ページの再読み込み、計測タグのフィルター条件、検索広告とディスプレイ広告の重複計上の4つです。

Yahoo!広告(LINEヤフー広告)のコンバージョン数が自社の受付件数を上回るとき(重複)に確認する4つの原因を示した樹形図
該当する原因は、コンバージョン数が受付件数を上回った成果の種類と、上回ったのが検索広告・ディスプレイ広告のどちらか(または両者の合計のみか)によって絞り込める。

タグの二重動作:1つの完了ページに、同じタグを直接とタグマネージャー経由の両方で設置していると、完了ページの1回の表示で送信が2回発生することがあります。公式ヘルプの「コンバージョン設定状況のよくある質問」に記載された方法に従い、ブラウザーのデバッグツール(Networkタブ)を開いて完了ページを読み込み、https://apm.yahoo.co.jp への送信回数を確認します。

完了ページの再読み込み:計測方法が「毎回」の場合、完了ページの再読み込みや再訪問で、同じ申し込みが重複して計上される可能性があります。同一ユーザーによる繰り返しの申し込みが少ない成果では、計測方法を「初回のみ」に設定することを検討します(この場合、同一ユーザーによる2件目以降は計上されません)。ディスプレイ広告のコンバージョン測定タグには、取引管理番号で重複を排除するパラメータ(yahoo_ydn_conv_transaction_id)もあります。

計測タグのフィルター条件:フィルター条件を「イベントスニペット(イベント種別)」にすると、そのイベント種別のスニペットを設置したすべてのページが計測対象になります。来店予約と見積の依頼の完了ページに同じイベント種別のスニペットを設置し、2つの設定でともにこの条件を選択していると、1件の申し込みが両方の設定に計上されます。条件を「イベントスニペット(イベント種別とスニペットID)」にすると、設定ごとに発行したスニペットの設置ページでの申し込みのみが計上されます。

検索広告とディスプレイ広告の重複計上:検索広告とディスプレイ広告では、それぞれのクリックを起点にコンバージョンが計測されます。同一ユーザーが両方の広告をクリックしてから見積を依頼すると、その1件が検索広告とディスプレイ広告のそれぞれのコンバージョン数に計上される可能性があります。検索広告・ディスプレイ広告それぞれのコンバージョン数は受付件数を下回り、両者の合計のみが上回る場合は、この重複計上が原因と考えられます。

比率が急低下したとき・コンバージョン数が0件のとき:計測漏れの原因を確認する順序

よくある場面

問い合わせフォームを改修した月以降、見積の依頼の比率が急低下している。

比率が急低下したときや、コンバージョン数が0件になったときは、計測が途切れている可能性があります。コンバージョン数のみが減った月は、受付件数そのものが減った可能性もあるため、まず比率を算出します。そのうえで、公式ヘルプの「コンバージョン設定状況のよくある質問」に記載された対処法をもとに、コンバージョン設定のオン・オフ、完了ページへのタグの設置、データの送信、自動タグ設定とクリックIDの引き渡しの順に確認します。

Yahoo!広告(LINEヤフー広告)で、コンバージョン数と受付件数の比率が急低下したとき(計測漏れ)に原因を確認する順序:コンバージョン設定、完了ページへのタグの設置、データの送信、自動タグ設定とクリックIDの4段階を示した図
1から順に確認する。ディスプレイ広告では「コンバージョン設定状況」の表示で、該当する段階を絞り込める。

ディスプレイ広告では、コンバージョン測定の一覧にある「コンバージョン設定状況」の欄に、設定ごとのステータスが表示されます。「無効」は、タグが正しく動作していない状態を示します。この場合は、この章の図(計測漏れの原因を確認する順序)の1〜3を確認します。フォームや予約の画面を改修すると、完了ページのURLや構成が変わり、タグが削除されることがあります。「有効(直近コンバージョンなし)」は、タグは動作しているものの、過去7日間にコンバージョンの記録がない状態を示します。この場合は、この章の図の4を確認します。計測タグを利用している場合は、「ツール」の「権限・データ」にある「計測タグ」の「イベント受信履歴」で、イベント種別ごとの最終受信日時も確認できます。

検索広告には「コンバージョン設定状況」の表示がないため、コンバージョン測定の一覧で「直近のコンバージョン発生日」を確認します。受付があるにもかかわらず発生日が更新されていない場合は、この章の図の1から順に原因を調べます。予約システムがサイトとは別のドメインにあり、その完了ページにタグを設置できない場合は、設定に問題がなくても来店予約は計上されません。

架空のH社の例:来店予約と見積の依頼のコンバージョン数(6か月分)を、受付件数と突き合わせる

よくある場面

コンバージョン測定を設定してから、管理画面のコンバージョン数を自社の受付の記録と突き合わせたことがない。

H社では、来店予約と見積の依頼のいずれも、コンバージョン数が受付件数を上回った月はなく、比率の変動も、ばらつきの幅(後述)に収まっています。このため、計測に重複や漏れは見られないと判断できます。一方、電話での問い合わせは計測していません。

以下は診断サンプルの架空の会社(H社)の例で、受付件数は説明用の架空の数字です。H社は来店予約と見積の依頼を別々に計測しています(診断サンプルの調査報告書の記載による)。表のコンバージョン数は、管理画面の「コンバージョン数」の列の値(推定コンバージョンを含む)とし、検索広告とディスプレイ広告の合計です(合計でも受付件数を上回った月がないため、分けて算出していません)。計測期間は説明用に30日とし、9月分も計測期間が過ぎた後の数字とします。

月来店予約見積の依頼電話での問い合わせ
4月55件/92件(59.8%)53件/84件(63.1%)計測なし/30件
5月30件/52件(57.7%)37件/62件(59.7%)計測なし/26件
6月23件/41件(56.1%)39件/60件(65.0%)計測なし/24件
7月13件/25件(52.0%)27件/46件(58.7%)計測なし/20件
8月17件/31件(54.8%)34件/55件(61.8%)計測なし/22件
9月21件/36件(58.3%)51件/79件(64.6%)計測なし/26件
6か月の合計159件/277件(57.4%)241件/386件(62.4%)計測なし/148件
Yahoo!広告(LINEヤフー広告)のコンバージョン数を自社の受付件数と突き合わせた例:H社の6か月間の来店予約(コンバージョン数159件・受付件数277件)、見積の依頼(コンバージョン数241件・受付件数386件)、電話での問い合わせ(コンバージョンは計測していない・受付件数148件)を示した横棒グラフ
2026年4月〜9月の6か月間の合計。H社は診断サンプルの架空の会社で、受付件数は説明用の架空の数字。

比率は、来店予約が52.0〜59.8%、見積の依頼が58.7〜65.0%の範囲で推移しています。この変動を問題とみなすべきかどうかは、受付件数をもとに判断します。基準にする比率(6か月間の比率など)をp(60%の場合は0.6)、その月の受付件数をm件とすると、その月の比率がpから離れる幅は、おおむね±2×√(p×(1−p)÷m)です(100倍するとポイントの値になります。計測の状態が同じ場合は、月ごとの比率のおよそ95%がこの幅に収まるという目安で、この記事独自の計算です。公式の基準ではありません)。p=0.6の場合、ばらつきの幅はおよそ、受付件数25件の月で±20ポイント、92件の月(4月の来店予約)で±10ポイントです。受付件数が最も少ない7月の来店予約(受付件数25件)でも、比率52.0%と6か月間の比率57.4%との差(5.4ポイント)は、ばらつきの幅(約±20ポイント)に収まっています。

H社の受付の記録では、6か月間の電話での問い合わせは148件(説明用の架空の数字)で、受付件数の合計811件の約18%に当たります。これらは広告を経由していても、コンバージョン数に反映されません。対策としては、電話の受付時に、問い合わせた人が広告を見たかどうかを確認して記録することと、検索広告の電話発信コンバージョンを設定することが考えられます。

TAMKOのLINEヤフー広告アカウント診断で確認すること

TAMKOのLINEヤフー広告アカウント診断では、診断ページに掲げた項目の1つとして「来店予約・問い合わせの数え方(旧LINE広告から移したキャンペーンの計測を含む)」を確認します。

診断ページでは、費用と成果がずれやすい場所の1つに「予約・問い合わせの数え方」を挙げ、「来店予約・見積の依頼・電話のどれを数えているかや、LINE広告から移したキャンペーンの計測で、どの広告が効いているかの見え方が変わる」と説明しています。

診断の調査報告書の例(計測と自動入札のページ)
診断でお渡しする調査報告書の例(計測と自動入札のページ)。会社・数字はすべて架空です(診断サンプルのH社)。

診断では、改善点には設定の手順を、続けてよい点にはその根拠を、判断できないものには検証の方法を添えます。診断・報告書・説明会まで無料(毎月2社まで)。

詳しくは診断ページへ。

よくある質問(FAQ)

Q01Yahoo!広告のコンバージョン測定タグは、Googleタグマネージャーで設置できますか?

設置できます。

ただし、ページへの直接設置と併用すると、1件の申し込みで送信が2回発生することがあるため、どちらか一方の方法に統一します。

Q02サイトジェネラルタグは、検索広告用とディスプレイ広告用の2つが必要ですか?

必要ありません。

サイトジェネラルタグの形式は検索広告・ディスプレイ広告で共通のため、1ページに1つ設置すれば動作します。コンバージョン測定タグを利用する場合は、検索広告用とディスプレイ広告用をそれぞれ設置します。

Q03電話での問い合わせは、コンバージョンとして計測できますか?

タグでは、着信そのものは計測できません。

検索広告では、電話発信コンバージョンにより、サイト内の電話発信用リンクのタップ(パソコンではクリック)を計測できます。タップは実際の発信の有無にかかわらず計上されるため、電話での問い合わせの記録と突き合わせて確認します。

Yahoo!広告のコンバージョン設定の確認は、管理画面の計測値と受付件数を毎月突き合わせ、重複と計測漏れの有無を判断する|まとめ

コンバージョン測定が正しく動作しているかは、コンバージョン数を自社の受付件数と突き合わせて初めて判断できます。成果の種類・計上月・コンバージョン数の列を揃えて比率を算出し、コンバージョン数が受付件数を上回る月は重複の4つの原因を調べ、比率が急低下した月やコンバージョン数が0件の成果の種類は、計測漏れの原因を順に確認します。計測していない電話での問い合わせの件数も、来店予約・見積の依頼と同じ突き合わせの表に、月ごとに記録します。

この記事のポイント

  • コンバージョン数は、成果の種類ごと・月ごとに自社の受付件数と突き合わせる。受付件数には広告以外の経路による件数も含まれるため、一致は求めない。
  • 電話の着信と店頭の受付は、コンバージョン数に計上されない。電話発信コンバージョンで計上されるのは、電話発信用リンクのタップ数である。
  • コンバージョンは、起点となった広告のクリック日に計上され、推定コンバージョンも合算される。直近の月は計測期間が過ぎてから突き合わせる。
  • コンバージョン数が受付件数を上回る場合は、タグの二重動作・完了ページの再読み込み・計測タグのフィルター条件・検索広告とディスプレイ広告の重複計上を確認する。
  • 比率が急低下した場合やコンバージョン数が0件の成果の種類がある場合は、コンバージョン設定、完了ページへのタグの設置、データの送信、自動タグ設定とクリックIDの順に確認する。変動の大きさは、受付件数から求めたばらつきの幅と比べる。