Yahoo!検索広告の年齢・性別ターゲティングでは、配信対象ユーザーを「全ユーザー」にしたまま年齢別の実績を集計し、そのうえで調整するかどうかを判断する
2026年3月にYahoo!検索広告(Yahoo!広告 検索広告。現在のLINEヤフー広告 検索広告)へ追加された年齢・性別ターゲティングは、年齢別の実績を確認してから、配信対象を絞り込むかどうかを決める必要があります。配信対象を絞り込む設定にすると、指定しなかった年齢層に加えて、年齢・性別が不明なユーザーにも広告が配信されなくなるためです。
診断サンプルの架空の会社(H社・地域の住宅リフォーム業)の例では、キャンペーン「検索|地域名+リフォーム」の18〜24歳への配信は、6か月で費用52,000円・成果0件です。この費用は、H社が決めている獲得単価(コンバージョン単価。成果1件あたりの費用)の上限12,000円の約4.3倍に当たります(年齢層ごとの内訳は説明用に作成した数字です)。一方で、この年齢層を配信対象から除くと、年齢・性別のいずれの区分にも該当しないユーザー(年齢・性別が不明なユーザーなど)への広告(同じ期間の成果19件)も配信されなくなります。
この記事では、検索広告の年齢・性別ターゲティングの仕様、配信対象を絞り込む前に年齢別の実績を集計する手順、入札戦略ごとの調整(入札価格調整率の変更、または配信対象の絞り込み)の手段、成果の件数と費用に基づく判断を、公式ヘルプとH社の例をもとに整理します。
- 年齢・性別オーディエンスリストを関連付けた翌日以降、広告グループの表示回数が減少している配信対象ユーザーが「オーディエンスリストのユーザー」になっていないかを確認する
- 入札戦略が「コンバージョン数の最大化」のキャンペーンで、18〜24歳のリストの入札価格調整率を引き下げても、年齢層ごとの費用の配分が変わらないこの入札戦略では、年齢・性別オーディエンスリストの入札価格調整率は無効
- 18〜24歳の成果が6か月で0件であり、配信対象を絞り込むべきか判断できない費用が獲得単価の上限の3倍以上の場合は調整の候補、3倍未満の場合は判断を保留する
この記事の対象は、地域で店舗・住宅関連事業・医療機関・教室などを運営し、検索広告を利用して、来店予約・見積の依頼・問い合わせを成果の指標としている会社の広告担当者です。
TAMKOは、LINEヤフー広告アカウント診断で、年齢の設定と自動入札を確認しています。この記事では、診断で確認している内容をもとに、設定と判断の手順を解説します。
【結論】Yahoo!検索広告の年齢・性別ターゲティングでは、配信対象ユーザーを「全ユーザー」にしたまま年齢別の実績を集計してから、調整するかどうかを決める
年齢・性別オーディエンスリストを、配信対象ユーザーは「全ユーザー」、入札価格調整率は0%のまま広告グループに関連付けると、配信の範囲を変えずに年齢・性別ごとの実績を集計できます。調整するかどうかは年齢層ごとの成果の件数と費用で判断し、その手段はキャンペーンの入札戦略に合わせて選びます。

LINEヤフー for Businessのコラムでも、配信対象ユーザーを「全ユーザー」にすれば、配信量を維持したまま年齢・性別ごとの実績を確認できると説明されています。ただし、自動入札では年齢・性別の情報が配信の最適化にも使われるため、配信の結果が変わる可能性はあります(後述)。検索広告は、検索語句の時点で関心のあるユーザーに配信が限られるため、ディスプレイ広告の年齢別の実績を、そのまま検索広告に当てはめることはできません。
Yahoo!検索広告の年齢・性別ターゲティングの仕様:広告グループに12種類のオーディエンスリストを関連付ける
広告グループのオーディエンスリスト設定画面に、年齢・性別オーディエンスリストが表示されない。
年齢・性別オーディエンスリストの提供対象は、一定の取引実績のあるアカウントに限られます(条件の詳細は非開示)。設定画面にリストが表示されない場合、そのアカウントでは利用できません。表示される場合は、男女と6つの年齢区分を組み合わせた計12種類のリストを、広告グループに関連付けて利用します。

検索広告の年齢・性別ターゲティングは、2026年3月12日に追加されました。リストはLINEヤフー広告があらかじめ用意しているため、事前に作成する必要はありません。ツールメニューの「オーディエンスリスト」の一覧には表示されないため、広告グループのオーディエンスリスト設定画面で選択します。年齢と性別は1つのリストで組み合わされているため、年齢のみを指定する場合も、男女2つのリストを関連付けます。キャンペーンにサイトリターゲティングなどのリストを「配信」で関連付けている場合は、その配下の広告グループに年齢・性別オーディエンスリストを「配信」で関連付けられません。
配信対象ユーザーの2つの設定の違い:「全ユーザー」と「オーディエンスリストのユーザー」で配信の範囲が変わる
年齢・性別オーディエンスリストを関連付けた翌日以降、広告グループの表示回数が減少している。
配信対象ユーザーが「オーディエンスリストのユーザー」になっている可能性があります。この設定では、関連付けたリストのユーザーのみに広告が配信されます。年齢・性別が不明なユーザーはいずれのリストでも指定できないため、12種類のリストをすべて関連付けても、そのユーザーには配信されません。

リストを関連付けたときの配信対象ユーザーは「全ユーザー」、入札価格調整率は0%が初期設定ですが、2018年2月27日以前に作成したキャンペーン・広告グループでは、配信対象ユーザーが「オーディエンスリストのユーザー」になります。年齢・性別オーディエンスリストの関連付け先は広告グループのため、確認するのは広告グループの作成日です。長期間運用している広告グループでは、リストを関連付けた直後に配信対象ユーザーの設定を確認します。
年齢・性別オーディエンスリストとほかのリストを併せて関連付けると、広告はOR条件で配信されます。配信対象ユーザーを「オーディエンスリストのユーザー」にして、サイト訪問者のみに配信していた広告グループに年齢・性別オーディエンスリストを関連付けると、訪問者以外のユーザーにも配信対象が拡大します。また、関連付けの設定は既存の設定を上書きする形で更新されるため、年齢・性別オーディエンスリストを関連付けるときは、設定済みのリストも含めて選択し直します。
年齢別実績の集計方法:オーディエンスリストレポートで、12種類のリストの実績を年齢ごとに合算する
年齢・性別オーディエンスリストを関連付けた後、年齢ごとの費用と成果を確認する画面が不明である。
パフォーマンスレポートの「オーディエンスリストレポート」で、リストごとの費用と成果を出力し、男女のリストの数値を年齢ごとに合算します。広告グループ全体の実績から12種類のリストの実績の合計を差し引いた残りは、「いずれのリストにも該当しない配信」の実績として扱います。

6か月の成果が150件程度の広告グループでも、いずれのリストにも該当しない配信の成果を除いて12種類のリストに分けると、1リストあたりの平均は12件を下回ります(後述するH社の例では約11件)。まず男女の数値を合算した6つの年齢層で調整するかどうかを判断し、男女別の数値は成果の件数が多い年齢層に限って確認します。
地域の実績は、ターゲティングを設定していなくても地域別レポートで集計できます(地域ターゲティングの記事で解説しています)。一方、年齢別には、地域別レポートのように設定しなくても集計できるレポートが、パフォーマンスレポートのプリセットにありません。このため、年齢別の実績は、リストを関連付けた後の期間で集計し、関連付けた日を記録しておきます。
自動入札と入札価格調整率:一部の自動入札では、年齢・性別オーディエンスリストの入札価格調整率が無効になる
入札戦略が「コンバージョン数の最大化」のキャンペーンで、18〜24歳のリストの入札価格調整率を引き下げても、年齢層ごとの費用の配分が変わらない。
自動入札で年齢・性別オーディエンスリストの入札価格調整率が有効なのは、「クリック数の最大化」のみです。「コンバージョン数の最大化」「コンバージョン単価の目標値」などでは無効になるため、年齢層ごとの配信量を設定で調整する手段として公式ヘルプで確認できるのは、配信対象の絞り込みです。

手動入札(個別クリック単価)では、広告グループやキーワードに設定した金額に入札価格調整率を掛けた値が、最終的な入札価格になります。デバイス・地域・曜日・時間帯の入札価格調整率も設定している場合は、それぞれを掛け合わせた値が適用されます。掛け合わせた後の入札価格調整率は、引き上げ率900%、引き下げ率90%が上限です。
オーディエンスリストは「配信」と「除外」のいずれでも関連付けられますが、年齢・性別オーディエンスリストを「除外」で関連付けられるかどうか、またその場合に年齢・性別が不明なユーザーへの配信が続くかどうかは、ヘルプに記載がないため、管理画面で確認します。
自動入札のキャンペーンでも、年齢・性別オーディエンスリストを関連付ける利点があります。LINEヤフー for Businessのコラムでは、年齢・性別のデータが、自動入札による配信の最適化にも参考として活用されると説明されています。このため、配信対象ユーザーを「全ユーザー」にしたまま関連付けても、配信の結果が変わる可能性があります。関連付ける前と後の数字は、関連付けた日で分けて比較します。
年齢層ごとに調整するかどうかの判断:成果0件の年齢層は獲得単価の上限の3倍の費用を基準とし、成果のある年齢層は1〜2件の増減で上限との関係が変わるかを確認する
18〜24歳の成果が6か月で0件であり、配信対象を絞り込むべきか判断できない。
成果が0件の年齢層は、費用が獲得単価の上限の3倍以上の場合は調整の候補とし、3倍に達していない場合は、0件が偶然の結果である可能性を否定できないため判断を保留します。成果のある年齢層は、成果が1〜2件増減しても獲得単価が上限を上回るか下回るかが変わらない場合に限り、調整するかどうかを判断します。

3倍は、次の計算による目安です。その年齢層の真の獲得単価が上限と等しい場合、上限の3倍の費用で見込まれる成果は3件となり、このとき1件も得られない確率は約5%です(成果の件数がポアソン分布に従うと仮定した計算)。費用が上限の2倍の時点では約14%であり、判断の根拠としては不十分です。
獲得単価が上限に収まると判断するために必要な成果の件数の考え方は、ディスプレイ広告の配信面の記事で解説しています。
配信対象の絞り込みによる影響を事前に確認する場合は、検索広告のA/Bテストで、既存のキャンペーンと比較用のキャンペーンに配信の機会を均等に分割し、年齢・性別ターゲティングの有無による成果の差を比較できます。
架空のH社の例:キャンペーン「検索|地域名+リフォーム」の年齢別実績と、配信対象を絞り込まない判断
成果0件の年齢層があるものの、キャンペーンの入札戦略が「コンバージョン数の最大化」であるため、入札価格調整率ではその年齢層の費用を抑制できない。
H社では18〜24歳が調整の候補ですが、入札戦略が「コンバージョン数の最大化」のため、年齢・性別オーディエンスリストの入札価格調整率は無効です。配信対象を絞り込むと、いずれのリストにも該当しないユーザーにも広告が配信されなくなり、その成果(19件)を失うため、18〜24歳は調整の候補のままとし、配信対象は絞り込まないと判断します。
以下は診断サンプルの架空の会社(H社)の例です。キャンペーン全体の数字(2026年4月〜9月の6か月で費用1,314,937円・成果148件)は診断サンプル(架空)のデータで、年齢層ごとの内訳はこの記事の説明用に作成した値です。キャンペーン内のすべての広告グループに、配信対象ユーザーを「全ユーザー」、入札価格調整率を0%にして12種類のリストを2026年4月1日に関連付けたと仮定し、獲得単価の上限は12,000円(診断サンプルの想定)とします。
| 年齢層(男女の合計) | 費用 | 成果 | 獲得単価 | 判断 |
|---|---|---|---|---|
| 18〜24歳 | 52,000円 | 0件 | ― | 調整の候補(費用が獲得単価の上限の約4.3倍) |
| 25〜34歳 | 171,000円 | 14件 | 12,214円 | 保留(成果15件の場合の獲得単価は11,400円) |
| 35〜44歳 | 296,000円 | 36件 | 8,222円 | 現状維持 |
| 45〜54歳 | 318,000円 | 41件 | 7,756円 | 現状維持 |
| 55〜64歳 | 214,000円 | 27件 | 7,926円 | 現状維持 |
| 65歳以上 | 118,000円 | 11件 | 10,727円 | 保留(成果9件の場合の獲得単価は13,111円) |
| 12種類のリストの合計 | 1,169,000円 | 129件 | 9,062円 | ― |
| いずれのリストにも該当しない配信 | 145,937円 | 19件 | 7,681円 | ― |
| キャンペーン全体(全広告グループの合計) | 1,314,937円 | 148件 | 8,885円 | ― |
表の「判断」欄では18〜24歳が調整の候補ですが、このキャンペーンの入札戦略は「コンバージョン数の最大化」です(後述する診断の調査報告書の例による)。年齢・性別オーディエンスリストの入札価格調整率は無効であるため、18〜24歳への配信を抑える手段として公式ヘルプで確認できるのは、配信対象ユーザーを「オーディエンスリストのユーザー」に変更し、ほかの10種類のリストのみを関連付ける方法です。この場合、いずれのリストにも該当しないユーザーにも広告が配信されなくなります。

配信対象を絞り込むと、成果0件の52,000円を削減する代わりに、獲得単価が上限以内で成果19件を得ている配信も停止します。このため、H社では配信対象を絞り込まず、配信対象ユーザーを「全ユーザー」にしたまま実績の収集を続けます。18〜24歳のリストを「除外」で関連付けられるかどうかは、前述のとおり管理画面で確認します。
調査報告書の例では、入札戦略を「コンバージョン単価の目標値」に変更する対応を挙げています。この入札戦略でも、年齢・性別オーディエンスリストの入札価格調整率は無効です。入札戦略を変更した後に18〜24歳の費用が変更前より増加した場合は、A/Bテストで配信対象の絞り込みによる影響を確認してから、絞り込むかどうかを判断します。
TAMKOのLINEヤフー広告アカウント診断で確認すること
TAMKOのLINEヤフー広告アカウント診断では、診断ページに掲げた項目のうち、「地域ターゲティング(地域名指定・半径指定)と年齢の設定が、商圏と客層に合っているか」と「自動入札(入札額を媒体に任せる設定)と、予算が足りずに逃している表示」を確認します。

診断では、改善点には設定の手順を、続けてよい点にはその根拠を、判断できないものには検証の方法を添えます。診断・報告書・説明会まで無料(毎月2社まで)。
詳しくは診断ページをご覧ください。
よくある質問(FAQ)
Q01性別のみを指定して配信できますか?
できます。
性別のみのリストはないため、配信対象ユーザーを「オーディエンスリストのユーザー」にして、その性別の6つの年齢区分のリストをすべて関連付けます。年齢・性別が不明なユーザーは、いずれのリストでも指定できません。
Q02「ターゲットリスト」と「オーディエンスリスト」は別の機能ですか?
同じ機能です。
検索広告で「ターゲットリスト」と呼ばれていた機能が、2026年3月12日に「オーディエンスリスト」へ改称されました。公式の案内によると、変更点は名称のみです。既存のレポートや操作履歴のデータを自社のシステムやツールに取り込んでいる場合は、名称の変更によって取り込みの処理が失敗することがあります。
Q03ディスプレイ広告の年齢ターゲティングとは何が違いますか?
設定の方法と年齢の区分が異なります。
ディスプレイ広告は、広告グループで年齢(18〜19歳から70歳以上までの12区分と「不明」)を選んで配信対象を絞り込みます。検索広告は、男女と6つの年齢区分を組み合わせた12種類のオーディエンスリストを広告グループに関連付ける方式で、「不明」は指定できません。
Yahoo!検索広告の年齢・性別ターゲティングでは、配信対象を絞り込む前に年齢別の実績を集計し、調整するかどうかを判断する|まとめ
検索広告の年齢・性別ターゲティングは、まず年齢別の実績を集計する目的で利用します。配信対象ユーザーを「全ユーザー」、入札価格調整率を0%にして12種類のリストを関連付け、年齢ごとに合算した成果の件数と費用で調整するかどうかを判断し、入札戦略に合う調整の手段を選びます。配信対象を絞り込む場合は、いずれのリストにも該当しない配信で失う成果の件数を確認してから、絞り込むかどうかを決めます。
この記事のポイント
- 検索広告の年齢・性別ターゲティングでは、男女と6つの年齢区分を組み合わせた12種類のリストを広告グループに関連付けて利用する。年齢・性別が不明なユーザーは指定できない。
- 年齢・性別オーディエンスリストは、配信対象ユーザーを「全ユーザー」にして関連付ける。2018年2月27日以前に作成した広告グループでは、関連付けた直後に配信対象ユーザーの設定を確認する。
- 年齢別の実績は、オーディエンスリストレポートの男女の数値を合算して求め、年齢別の集計表に、広告グループ全体との差を「いずれのリストにも該当しない配信」として加える。
- 年齢・性別オーディエンスリストの入札価格調整率が有効なのは、自動入札では「クリック数の最大化」のみである。
- 成果0件の年齢層は、費用が獲得単価の上限の3倍に達するまで判断を保留する。配信対象を絞り込む前に、いずれのリストにも該当しない配信で失う成果の件数を確認する。