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配信と設定

LinkedIn Audience Networkは内訳の問い合わせ単価で外すかを決め、リーチ拡大ツールは有効な広告セットを確認する

LinkedIn広告のレポートで、クリック率は高いのに問い合わせが増えない広告セットはありませんか。

診断サンプルの架空の会社(N社・法人向け情報セキュリティサービス会社)の例です。情報システムの管理職を狙った広告セットで、LinkedInの外への配信(LinkedIn Audience Network。日本語のヘルプでは「LinkedInパートナーネットワーク」)が12か月の費用の14.0%・クリックの29.7%を占めていましたが、問い合わせは60件のうち1件でした。この広告セットでは、狙いに似た人へ配信を広げるリーチ拡大ツールも有効のままでした。どちらも、広告セットを作った時点で最初から有効になる設定です。

そこでこの記事では、LinkedIn Audience Networkとリーチ拡大ツールが最初から有効になる仕組みを短く押さえたうえで、On/Off Networkの内訳で費用・クリック・問い合わせの割合を並べて外すかどうかを決める手順と、リーチ拡大ツールが有効な広告セットの見つけ方を、LinkedInの公式ヘルプを根拠に整理します。

対象は、LinkedIn広告で自社サイトの問い合わせや資料DLを成果として運用している、BtoBの担当者の方です。

LinkedIn広告のアカウント診断で、配信先の内訳と広告セットの設定を毎回確認している立場から解説します。

【結論】LinkedIn Audience Networkは内訳で問い合わせ単価を比べて外すかを決め、リーチ拡大ツールは有効な広告セットを見つけて確認する

LinkedIn Audience Networkとリーチ拡大ツールは、使える広告セットでは最初から有効です。LinkedIn Audience Networkは内訳(On/Off Network)で問い合わせ単価を比べて外すかを決め、内訳が分かれて出ないリーチ拡大ツールは、有効な広告セットを洗い出してプロフェッショナル統計データで確認します。

2つの機能は、確認の方法が違う

LinkedIn Audience Network

  • 広がるもの:配信先(LinkedInの外の提携アプリ・サイト)
  • 最初の状態:新しい単一画像・カルーセル・ドキュメント・動画の広告セットで有効
  • 内訳:On/Off Networkで分かれて出る
  • 判断の材料:LinkedInの外への配信の問い合わせ単価

リーチ拡大ツール

  • 広がるもの:対象者(狙った属性に似た属性の会員)
  • 最初の状態:利用できる広告セットで有効
  • 内訳:狙った対象者と一緒に報告される
  • 判断の材料:プロフェッショナル統計データの職務タイプ・会社規模など
どちらも最初から有効。違うのは、内訳で分けて見られるかどうか。
  1. どちらも、使える広告セットでは最初から有効になっている。作成した担当者が意図していない広告セットにも含まれうる。
  2. LinkedIn Audience Networkは、キャンペーンマネージャーの内訳(On/Off Network)で費用・クリック・問い合わせの割合を並べ、問い合わせ単価の上限と比べる。クリック率の高さでは判断しない。
  3. 問い合わせの件数が少ないときは、「費用÷問い合わせ単価の上限」で、上限の内側に収まるのに必要だった件数を出し、実際の件数と比べる。
  4. リーチ拡大ツールは内訳が分かれて出ないため、有効な広告セットを洗い出し、プロフェッショナル統計データで狙いの外への配信を確認する。
  5. 資料DLが目的の広告セットは、問い合わせの広告セットと混ぜず、資料DLの単価で別に判断する。

LinkedIn Audience Network(LinkedInパートナーネットワーク)とリーチ拡大ツールの違い

LinkedIn Audience Networkは「どこに配信するか(配信先)」を、リーチ拡大ツールは「誰に配信するか(対象者)」を広げる機能です。両方が有効な広告セットでは、配信先と対象者の2つが同時に広がります。

2つの機能は、広げる方向が違う

  1. もとの配信広告セットで狙った対象者に、LinkedInのフィードで配信
  2. LinkedIn Audience Network配信先が、LinkedInの外の提携アプリ・サイトへ広がる
    配信先
  3. リーチ拡大ツール対象者が、狙いに似た属性の会員へ広がる
    対象者
両方が有効な広告セットでは、もとの配信に2つの広がりが加わる。

LinkedIn Audience Networkは、スポンサードコンテンツの広告セット向けの機能で、LinkedInのフィード以外の、審査済みの提携アプリ・サイトにも広告を配信します。公式のよくある質問では、有効にすると、フィードの広告セットと同じターゲティング・入札タイプ・予算が適用されると説明されています。承認されたアプリ・サイトの配置には、ネイティブ広告とインタースティシャル広告も含まれます。

リーチ拡大ツールは、広告セットで狙った対象者に似た属性を持つ会員にも、広告を配信する機能です。公式ヘルプでは、オンライン広告のスキルを登録している会員を狙った広告セットで、B2Bマーケティングのスキルを登録している会員にも対象を広げる例が挙げられています。また、幅広い層の認知と関心を高めるアッパーファネルの施策に適した選択肢と位置づけられています。問い合わせを成果にしている広告セットで有効になっている場合は、その位置づけと広告セットの目的が合っているかを確認します。

どちらも、使える広告セットでは最初から有効になっている

LinkedIn Audience Networkは、新しい単一画像・カルーセル・ドキュメント・動画の広告セットで自動的に有効になります。使えるのはこの4つの広告フォーマットの広告セットだけで、広告にLinkedInイベントのURLを含めた場合は、LinkedInのフィードにだけ表示されます。

リーチ拡大ツールは、利用できる広告セットでは自動的に有効になります。ダイナミック広告(フォロワー広告・スポットライト広告・求人広告)や自動生成オーディエンス(自動ターゲティング・バイヤーグループ・予測オーディエンス)を使う場合と、促進広告セットを作成する場合は利用できません。

どちらも、広告セットを作るときにチェックを外さなければ、有効のまま配信されます。作成した担当者が意図していない広告セットがある、という前提で確認します。

LinkedInの外への配信は、予算を別に持たない

広告セットに設定した入札単価と予算は、LinkedIn内とLinkedInの外の両方への配信に適用されます。公式のよくある質問では、インプレッション数が増えるため、広告セットの予算により短期間で到達する可能性が高まる、とされています。

また、LinkedInの外だけに配信する広告セットは作れません。LinkedIn Audience Networkが有効な広告セットの広告は、LinkedInのフィードにもLinkedInの外にも表示される可能性があります。この「1つの予算を共有している」ことが、後の章で扱う、外したあとの予算の考え方の前提になります。

On/Off Networkの内訳で、費用・クリック・問い合わせの割合を並べる

LinkedIn Audience Networkの成果は、キャンペーンマネージャーの内訳(On/Off Network)で、LinkedIn内とLinkedInの外に分けて確認できます。費用・クリック・問い合わせの3つをそれぞれの割合で並べると、費用に見合う問い合わせが出ているかが分かります。

内訳は、広告セットの行の下に分かれて出る

  1. 01[広告]を開くキャンペーン・広告セット・広告のタブを選ぶ
  2. 02[列]で指標を選ぶ例:パフォーマンス
  3. 03内訳でOn/Off Networkを選ぶAudience NetworkとOn LinkedInの行が分かれる
  4. 043つの割合を出す費用・クリック・問い合わせ
画面上のメニューの名前は、日本語のヘルプでも表記がそろっていない。

手順は公式ヘルプのとおりです。キャンペーンマネージャーで広告アカウントを開き、左側のメニューの[広告]から、キャンペーン・広告セット・広告のいずれかのタブを選びます。[列]で確認したい指標の種類を選び、内訳のメニューでOn/Off Networkを選ぶと、各行の下にAudience NetworkとOn LinkedInの行が分かれて表示されます。CSVで書き出す場合は、エクスポートの種類でLinkedIn Audience Networkの広告のパフォーマンスを選びます。

日本語のヘルプでは、このメニューの名前が「[詳細]>[ネットワーク内/外]」と「Breakdown>ネットワークオン/オフネットワーク」の2通りで書かれています。画面上の表記はキャンペーンマネージャーで確認してください。

読むときの注意は3つです。

  1. LinkedIn Audience Networkでの配信からのコンバージョンは、広告セット単位でのみ報告されます。広告ごとに比べず、広告セットの行で判断します。
  2. LinkedIn Audience Networkのインプレッションは、広告がページに表示されると数えられます。
  3. 内訳に「分類なし」の行が出ることがあります。公式ヘルプでは、インプレッションの位置が分からないことを意味する、と説明されています。

並べるのは、問い合わせが成果の広告セットだけです。資料DLが目的の広告セットは、後の章で別に扱います。なお、Meta広告のAudience Networkも、配置別に費用と成果を並べて外すかを決めるという同じ考え方で判断できます(Meta広告のAudience Networkは外すべき?配置別の費用と購入で決める方法)。

架空の会社N社の例:費用14.0%・クリック29.7%・問い合わせ1.7%

診断サンプルの架空の会社(N社)の例です。対象は「スポンサードコンテンツ|情報システムの管理職」の広告セットで、12か月(2025年10月〜2026年9月)の費用は4,352,649円、問い合わせは60件でした。LinkedIn Audience Networkとリーチ拡大ツールは、どちらも有効でした。

配信先費用費用の割合クリックの割合問い合わせ問い合わせ単価
On LinkedIn(LinkedIn内)3,743,278円86.0%70.3%59件約63,445円
Audience Network(LinkedInの外)609,371円14.0%29.7%1件609,371円
広告セット全体4,352,649円100%100%60件約72,544円
LinkedIn内LinkedInの外費用14.0%クリック29.7%問い合わせ1.7%診断サンプルの架空の会社(N社)の例です。
費用・クリック・問い合わせに占めるLinkedInの外への配信の割合(12か月・診断サンプルの架空の会社(N社)の例です)。

LinkedInの外への配信は、費用の14.0%に対してクリックの29.7%を占めますが、問い合わせは1.7%(60件中1件)です。クリック率はLinkedIn内の約2.6倍でした。

割合から比率を出すと(説明用の計算です)、1クリックあたりの費用はLinkedIn内の約4割((14.0%÷29.7%)÷(86.0%÷70.3%)≒0.39)、クリックから問い合わせに至る割合はLinkedIn内の約25分の1((1.7%÷29.7%)÷(98.3%÷70.3%)≒0.04)です。クリックは安く多く取れているのに、問い合わせにはほとんどつながっていません。

クリック率の高さは、判断の材料にしない

公式のよくある質問では、LinkedInの外の承認されたアプリ・サイトの配置に、ネイティブ広告とインタースティシャル広告(画面全体に表示する広告)が含まれるとされています。広告のレイアウトも、配信先ごとにLinkedInのフィードでの表示から調整されます。表示のされ方がフィードと違うため、クリック率が高くても、問い合わせに結びつくとは限りません。クリックの質の差の原因を内訳の数字から特定することはできないので、判断は問い合わせ単価で行います。

外すかどうかは、問い合わせ単価の上限と、件数の少なさを踏まえて決める

LinkedInの外への配信の費用を問い合わせ単価の上限で割り、上限の内側に収まるのに必要だった件数を出します。実際の件数がそれを大きく下回っていれば、件数が少なくても外すと判断できます。

必要だった件数と、実際の件数を比べる

必要だった件数=LinkedInの外への配信の費用÷問い合わせ単価の上限

  • 実際の件数が大きく下回る外すN社:必要約7件に対して1件
  • 実際の件数が上回る続ける上限の内側に収まっている
  • 実際の件数が近い期間を延ばして集める必要3件に対して2件など(説明用の例)
診断サンプルの架空の会社(N社)の例です。件数が少ないことだけを理由に、判断を先送りしない。

判断は3段で行います。

  1. 問い合わせ単価の上限を先に決めておく。N社は、問い合わせから受注までの率15%・受注1件の粗利300万円・広告に回してよい割合20%から、上限を9万円と仮定しました(診断サンプルの架空の会社(N社)の例です)。上限の出し方は「Microsoft広告をBtoBで評価する方法|問い合わせ単価の上限と資料DLの分け方」で解説しています。
  2. LinkedInの外への配信の問い合わせ単価を、上限と比べる。N社は609,371円で、上限の約6.8倍です。
  3. 件数が少ないときは、必要だった件数を出す。609,371円÷9万円≒6.8で、上限の内側に収まるには7件以上が必要でした。実際は1件です。

7件が必要なところに1件なので、問い合わせがあと数件多かったとしても、上限の内側には入りません。件数が少ないことを理由に、判断を先送りする必要はない状態です。

逆に、必要な件数と実際の件数が近い場合(たとえば必要3件に対して2件。説明用の例です)は、1件の差で結論が変わるため、この時点では判断できません。同じ設定のまま期間を延ばして費用を積み上げ、「費用÷上限」で出した必要件数と実際の件数の差が、1〜2件の増減では結論が変わらない程度に開くまで集めてから判断します。

「LinkedIn内なら問い合わせが取れていた」とは言えない

内訳の数字から分かるのは、LinkedInの外への配信が上限を超えていることまでです。外した場合に、同じ費用でLinkedIn内から何件の問い合わせが取れるかは分かりません。LinkedIn内の問い合わせ単価(N社は約63,445円)は、いまの配信量での値で、配信量を増やしても同じとは限らないためです。外したあとの数字は、後の章の方法で確認します。

ビュースルーを含むかどうかをそろえて比べる

N社の広告セットの問い合わせ60件はクリック後の数で、ビュースルーの26件は別に数えています(診断サンプルの架空の会社(N社)の例です)。内訳で比べるときは、LinkedIn内とLinkedInの外の問い合わせが、どちらも同じ数え方の数になっているかをそろえてから比べます。ビュースルーの数え方の詳しい扱いは、この記事では扱いません。

資料DLの広告は、資料DLの単価で別に判断する

資料DLが目的の広告セットは、問い合わせの広告セットと混ぜずに内訳を見ます。LinkedIn Audience Networkが有効なら、資料DLの単価で外すかを判断します。

判断の基準は、広告セットの目的で分ける

問い合わせが目的の広告セット

  • 判断の基準:問い合わせ単価
  • N社:情報システムの管理職・リターゲティング・メッセージ広告
  • LinkedIn Audience Networkが有効なのは「情報システムの管理職」だけ

資料DLが目的の広告セット

  • 判断の基準:資料DLの単価
  • N社:ドキュメント広告+リード獲得フォーム(セキュリティ点検表)
  • LinkedIn Audience Networkとリーチ拡大ツールはどちらも無効
診断サンプルの架空の会社(N社)の例です。

資料DLの広告セットを問い合わせ単価で見ると、資料DLの件数が評価に入らず、効果を実際より低く見積もります。反対に、問い合わせの広告セットと資料DLの広告セットを合算して内訳を見ると、どちらの目的の配信がLinkedInの外で成果を上げていないのかを区別できません。

ドキュメント広告もLinkedIn Audience Networkの対象の広告フォーマットです。資料DLの広告セットで有効になっている場合は、内訳の資料DLの件数と費用から資料DLの単価を出し、LinkedIn内と比べて判断します。リード獲得フォームの資料DLは、管理画面では「リード」の列に数えられます。

N社の資料DLの広告セット(ドキュメント広告+リード獲得フォーム・セキュリティ点検表)は、12か月の費用1,853,839円・資料DL351件・資料DLの単価5,282円で、LinkedIn Audience Networkとリーチ拡大ツールはどちらも無効でした(診断サンプルの架空の会社(N社)の例です)。今回の判断の対象には入りません。資料DLの単価をいくらまで許容するかは、資料DLから問い合わせに進む率などで変わるため、この記事では目安を置きません。

LinkedIn Audience Networkを外す手順と、外したあとの予算

外すときは、広告セットの配置のセクションでLinkedIn Audience Networkのチェックを外します。予算を変えなければ同じ予算がLinkedIn内への配信に使われるため、予算を減らすか据え置くかを分けて決めます。

外しても、予算を変えなければ全額がLinkedIn内に配信される

外す前

  • 1つの広告セットの予算を、LinkedIn内とLinkedInの外で共有する
  • N社:LinkedIn内86.0%・LinkedInの外14.0%

外したあと

  • 同じ予算が、LinkedIn内への配信だけに使われる
  • 予算を減らすか、据え置くかを決める

LinkedIn内の単価が変わらないとは限らない

診断サンプルの架空の会社(N社)の例です。外した分の予算を別の広告セットに移すかは、別の判断。

既存の広告セットで外す手順は、公式ヘルプでは次のとおりです。

  1. キャンペーンマネージャーで広告アカウントを開き、左側のメニューの[広告]をクリックする
  2. キャンペーンのタブで、対象のキャンペーン名をクリックする
  3. 広告セットのタブで、広告セット名にカーソルを合わせ、[編集]をクリックする
  4. 配置のセクションで[変更]をクリックし、LinkedIn Audience Networkのチェックボックスをクリアする
  5. ページの一番下までスクロールし、[次へ]をクリックする

新しい広告セットを作るときも、配置のセクションで既定の配置を確認し、LinkedIn Audience Networkのチェックボックスの状態を選びます。チェックボックスの画面上の名前は、日本語のヘルプでも表記がそろっていないため、キャンペーンマネージャーで確認してください。

LinkedInの外への配信をすべて外すのではなく、特定のサイト・アプリだけを避ける方法もあります。公式ヘルプでは、カテゴリー単位のブロックと、特定のサイト・アプリのブロックリストが案内されています。IABカテゴリーの除外は、個別の広告セットに適用するか、広告アカウント内のすべての有効な広告セットに適用するかを選べます。操作の手順は公式ヘルプのページを参照してください。

予算を減らす場合と、据え置く場合

予算を減らす場合:N社で、外した分(609,371円)だけ予算を減らし、LinkedIn内の配信が同じ費用・同じ件数のままだと仮定すると(説明用の計算です)、費用は3,743,278円、問い合わせは59件で、問い合わせ単価は約72,544円から約63,445円になります。

予算を据え置く場合:外した分の予算も、LinkedIn内への配信に使われます。LinkedIn内の問い合わせ単価は配信量が増えると変わる可能性があるため、外したあとの同じ広告セットの問い合わせ単価を、外す前と比べて確認します。N社のこの広告セットは問い合わせが平均で月5件(12か月で60件)なので、1か月分では判断できません。外す前と同じ長さの期間を並べ、複数か月で比べます。

外した分の予算を別の広告セットに移すかどうかは、移す先の問い合わせ単価で別に判断することで、この記事では扱いません。

リーチ拡大ツールが最初から有効になっている広告セットを見つける

リーチ拡大ツールで届いた会員は、狙った条件で届いた会員と一緒に報告されるため、内訳では分けられません。広告セットごとにチェックの状態を確認して有効な広告セットを一覧にし、プロフェッショナル統計データで狙いの外への配信を確認します。

内訳が無いので、設定から先に確認する

  1. 01有効な広告セットを洗い出す[オーディエンス]セクションのチェック
  2. 02目的を確認する問い合わせか資料DLか
  3. 03プロフェッショナル統計データを見る職務タイプ・職務レベル・会社規模
  4. 04除外するか無効にする外したい属性はターゲティングで除外
リーチ拡大ツールの分だけを取り出した数字は、レポートに出ない。

公式ヘルプでは、ターゲティング基準とリーチ拡大ツールで到達した会員は一緒に報告される、とされています。インプレッション数やクリック数などの指標にも、狙った対象者とリーチ拡大ツールで広がった対象者の両方の分が含まれます。LinkedIn Audience Networkのように、内訳で分けて比べることはできません。

そのため、確認は2つの手順で行います。

  1. 有効な広告セットを一覧にする。広告セットごとに、[広告セットを設定]ページの[オーディエンス]セクションで、[リーチ拡大ツール機能を有効にする]のチェックボックスの状態を確認します。最初から有効なので、作成した担当者が意図していない場合があります。
  2. プロフェッショナル統計データで、狙いの外への配信を確認する。有効な広告セットについて、狙っていない職務タイプ・職務レベル・会社規模などに費用が出ていないかを確認します。公式ヘルプでも、リーチ拡大ツールを使う広告セットでは、プロフェッショナル統計データを確認することがすすめられています。特定の職務と職務レベルを狙った広告セットで、同じ肩書きでも職務レベルの異なる会員にまで広がる例も挙げられています。内訳の読み方と、狙いの外の費用の見つけ方は「LinkedIn広告のターゲティングと費用|職務タイプ・会社規模の内訳で狙いの外を絞る」で解説しています。

あわせて、次の2点に注意します。

  • 作成時の[予測結果]パネルに出るターゲットオーディエンスの推定規模と、保存したオーディエンスの数には、リーチ拡大ツールで広がる会員は含まれません。予測の規模と、実際の配信の広がりは一致しません。
  • ターゲティングで除外した属性は、リーチ拡大ツールの対象にも含まれません。外したい会社や役職などがある場合は、リーチ拡大ツールを無効にする代わりに、ターゲティング基準に除外として追加する方法もあります。

N社の例:2つの広がりが、同じ広告セットで重なっていた

広告セット目的リーチ拡大ツールLinkedIn Audience Network次に見るもの
スポンサードコンテンツ|情報システムの管理職問い合わせ有効有効内訳の問い合わせ単価と、プロフェッショナル統計データ
ドキュメント広告|セキュリティ点検表(資料DL)資料DL無効無効資料DLの単価
リターゲティング|サイト訪問者問い合わせ無効無効この記事の確認の対象外
メッセージ広告|部長以上問い合わせ無効対象外の広告フォーマット2026年1月を最後に停止

4つの広告セットのうち、リーチ拡大ツールが有効なのは「情報システムの管理職」の1つだけで、LinkedIn Audience Networkが有効な広告セットと同じでした(診断サンプルの架空の会社(N社)の例です)。1つの広告セットで、配信先と対象者の2つの広がりが重なっていたことになります。この広告セットは、LinkedIn Audience Networkの内訳と、プロフェッショナル統計データの両方で確認します。

LinkedIn広告アカウント診断で、配信先の内訳と広告セットの設定を確認する

この記事で挙げた、On/Off Networkの内訳と、リーチ拡大ツールが有効な広告セットの洗い出しは、TAMKOのLinkedIn広告アカウント診断で毎回確認している項目です。

LinkedIn広告ならではの確認項目

  1. 1
    職務タイプ・会社規模ごとの費用と問い合わせ
  2. 2
    狙いに似た人へ配信を広げる設定(リーチ拡大ツール/Audience Expansion)と、LinkedInの外への配信(LinkedIn Audience Network)
  3. 3
    自社サイトの問い合わせと、リード獲得フォームのリードの数え方
  4. 4
    同じ人への表示回数(フリークエンシー)と対象者の数
診断ページに載せている確認項目。この記事の内容は2つ目に当たる。

診断では、「狙いに似た人へ配信を広げる設定(リーチ拡大ツール/Audience Expansion)と、LinkedInの外への配信(LinkedIn Audience Network)」を、広告セットごとに確認します。閲覧のみの権限で拝見し、診断のあいだ設定には触れません。

現状の配分を続けてよいという判断も、診断の結論です。改善点には設定の手順を、続けてよい点にはその根拠を、判断できないものには検証の方法を添えます。

詳しくは診断ページへ。

よくある質問(FAQ)

Q01LinkedIn Audience Networkとリーチ拡大ツールは、無効にしないと必ず配信されますか?

使える広告セットでは、どちらも最初から有効になっています。

LinkedIn Audience Networkは単一画像・カルーセル・ドキュメント・動画の広告セットが対象です。リーチ拡大ツールは、ダイナミック広告や自動生成オーディエンスを使う場合、促進広告セットを作成する場合は利用できません。

Q02「LinkedInパートナーネットワーク」と「LinkedIn Audience Network」は別の機能ですか?

同じ機能です。

日本語のヘルプでは「LinkedInパートナーネットワーク」「LinkedInオーディエンスネットワーク」「LinkedIn Audience Network」の表記が混在しています。英語のヘルプの名前はLinkedIn Audience Networkです。

Q03LinkedInの外への配信だけを外して、LinkedIn内の配信は続けられますか?

できます。

広告セットの配置のセクションで、LinkedIn Audience Networkのチェックボックスをクリアします。反対に、LinkedInの外だけに配信する広告セットは作れません。

Q04問い合わせが1件しかないのに、外すかどうか判断してよいですか?

必要だった件数と比べて、大きく下回っていれば判断できます。

「LinkedInの外への配信の費用÷問い合わせ単価の上限」で、上限の内側に収まるのに必要だった件数を出し、実際の件数と比べます。差が小さいときは、期間を延ばして件数を集めてから判断します。

Q05広告ごとに、LinkedIn Audience Networkの問い合わせを比べられますか?

比べられません。

公式ヘルプでは、LinkedIn Audience Networkでの配信からのコンバージョンは、広告セット単位でのみ報告されるとされています。判断は広告セットの単位で行います。

LinkedIn Audience Networkは、On/Off Networkの内訳の問い合わせ単価で外すかを決める|まとめ

LinkedIn Audience Networkとリーチ拡大ツールは、使える広告セットでは最初から有効です。LinkedIn Audience Networkは、On/Off Networkの内訳で費用・クリック・問い合わせの割合を並べ、クリック率ではなく問い合わせ単価で外すかを決めます。診断サンプルの架空の会社(N社)の例では、LinkedInの外への配信が費用の14.0%・クリックの29.7%を占める一方、問い合わせは1.7%(1件)で、上限の内側に収まるのに必要な約7件を大きく下回っていました。外しても予算を変えなければ同じ予算がLinkedIn内に配信されるため、予算を減らすか据え置くかを分けて決めます。リーチ拡大ツールは内訳で分けられないため、有効な広告セットを洗い出し、プロフェッショナル統計データで狙いの外への配信を確認してください。資料DLが目的の広告セットは、資料DLの単価で別に判断します。

この記事のポイント

  • LinkedIn Audience Network(日本語のヘルプでは「LinkedInパートナーネットワーク」)とリーチ拡大ツールは、使える広告セットでは最初から有効になっている。
  • LinkedIn Audience Networkは、On/Off Networkの内訳で費用・クリック・問い合わせの割合を並べ、クリック率ではなく問い合わせ単価で外すかを決める。
  • 件数が少ないときは、費用を問い合わせ単価の上限で割って「必要だった件数」を出し、実際の件数と比べる。
  • 外しても予算を変えなければ、同じ予算がLinkedIn内に配信される。予算を減らすか据え置くかは分けて決める。
  • リーチ拡大ツールは内訳が分かれて出ないので、有効な広告セットを洗い出し、プロフェッショナル統計データで狙いの外への配信を確認する。
  • 資料DLの広告セットは、問い合わせの広告セットと混ぜず、資料DLの単価で判断する。