Advantage+ セールスキャンペーンは、既存顧客の割合を出して新規顧客だけのROASで評価する
Advantage+ セールスキャンペーンのROASは手動のキャンペーンより高いのに、新規の顧客が増えている実感がない、と感じたことはありませんか。
診断サンプルの架空の会社(F社・スキンケアブランド・自社EC)の12か月の例では、Advantage+ セールスキャンペーンのROASは2.56で、新規顧客向けの手動キャンペーン(1.88)より高く見えました。ところが、購入のうち61.8%は既存顧客によるもので、新規顧客の購入だけで計算し直すとROASは0.98でした。
そこでこの記事では、購入のうち既存顧客が何割かを確認する2つの方法、新規顧客だけのROASの出し方と損益分岐との比べ方、既存顧客の予算上限が利用できなくなった現在の配分の方法を、Metaの公式ヘルプを根拠に整理します。
対象は、Advantage+ セールスキャンペーンを運用している担当者の方、なかでも自社EC・D2Cで、成果を購入とROASで評価している方です。
Meta広告のアカウント診断で、Advantage+ セールスキャンペーンの既存顧客の割合を毎回確認している立場から解説します。
【結論】Advantage+ セールスキャンペーンは、既存顧客の割合を出して新規顧客だけのROASで評価する
Advantage+ セールスキャンペーンのROASには、既存顧客の購入が含まれています。予算を増やすかどうかは、既存顧客の割合を出し、新規顧客だけのROASを損益分岐と比べてから決めます。
- Advantage+ セールスキャンペーンのROASは、新しいオーディエンス・エンゲージメントの高いオーディエンス・既存顧客の購入を合計した数字である。
- 既存顧客の割合は、Metaのオーディエンスセグメントの内訳と、ストアの注文の記録との照合の2つで確認する。
- 新規顧客だけのROAS=ROAS×(1−既存顧客の割合)を損益分岐ROASと比べ、下回るなら予算を増やす前に配分を見直す。
ROAS 2.56のうち、新規顧客の購入は4割弱
F社のAdvantage+ セールスキャンペーン:全体のROAS 2.56
- A既存顧客の購入 61.8%リピートの売上。広告が無くても発生した分を含みうる
- B新規顧客の購入 38.2%この部分だけで計算したROASは0.98。損益分岐1.54を下回る
既存顧客の購入に価値が無い、という意味ではありません。リピートの売上も売上です。ただし既存顧客の購入には、広告が無くても発生した分が含まれている可能性があります。新規顧客だけのROASは、その分を差し引いた保守的な見方として使います。
なお、Metaもベストプラクティスとして、新規オーディエンス・エンゲージメントの高いオーディエンス・既存のオーディエンスの内訳のレポートを得られるよう、オーディエンスセグメントを作成することを挙げています。
Advantage+ セールスキャンペーンとは:既存顧客にも配信される仕組み
Advantage+ セールスキャンペーンは、売上の目的で、Advantage+のオーディエンス・配置・予算を使うキャンペーンです。配信先を広く取るため、新しいオーディエンスだけでなく既存顧客にも広告が配信されます。
公式ヘルプでは、売上キャンペーンでAdvantage+のオーディエンス・配置・予算を使う形と説明され、アクションを実行する可能性の高い人に広告を配信するとされています。オンラインで購入する可能性が高い人には、すでに商品を買ったことがある既存顧客も含まれます。既存顧客への配信が多くなれば、購入につながりやすい分だけ、キャンペーン全体のROASは高く出ます。
既存顧客に必ず偏る、ということではありません。どの程度含まれるかはアカウントごとに異なるため、次の章の方法で実際の割合を確認します。
ROASは、3つの層の購入の合計
- 新しいオーディエンス商品やサービスにアクションを実行したことがない利用者ROASに合算
- エンゲージメントの高いオーディエンスビジネスを知っている、やりとりしたことがあるが購入はしていないROASに合算
- 既存顧客購入したことがある利用者。購入につながりやすいROASに合算
Advantage+ キャンペーンの設定は、売上・アプリの宣伝・リードの目的を選んだときに表示されます。手動キャンペーンの機能は、引き続きすべて利用できます。
売上の目的のAdvantage+では、かつて「Advantage+ ショッピングキャンペーン」(旧来の形式)が提供されていて、検索するとその名前で書かれた解説も多く見つかります。開発者向けのドキュメント(Meta for Developers)によると、旧来の形式のキャンペーンはAPIのv24.0から作成できなくなり、v25.0では作成しようとするとエラーになります。
Google広告のP-MAXにも、新規顧客の購入をどう数えるかという同じ論点があります(関連:P-MAXの新規顧客の獲得)。
「既存顧客の予算上限」は利用できなくなった
上位の解説記事には、「既存顧客の予算上限」を現在も使える設定として紹介しているものがあります。公式ヘルプでは、この機能は既存顧客に予算を消化するかどうかを選べる機能でしたが、利用できなくなったと明記されています。管理画面に見当たらないのは正常です。ヘルプには、手動で同じ設定ができるとあり、その手順は後の章で整理します。
開発者向けのドキュメントによると、既存顧客の予算割合を使っている旧来の形式のキャンペーンはv26.0で一時停止され、新しい構造への移行は広告マネージャでキャンペーンを複製して行います。v26.0の公開日は記載されていません。ご自身のアカウントに旧来の形式のキャンペーンが残っているかは、管理画面で確認してください。
既存顧客の割合を確認する2つの方法
既存顧客の割合は、Metaのオーディエンスセグメントの内訳と、ストアの注文の記録との照合の2つで確認できます。予算の判断にはストアの照合を使い、Metaの内訳は月ごとの変化を見るために使います。
既存顧客を何で判定するかが違う
Metaのオーディエンスセグメントの内訳
- 既存顧客=カスタムオーディエンスに入っている人
- 広告マネージャで毎月同じ条件で見られる
- 顧客リストが古いと、最近の購入者が漏れる
月ごとの変化を見る
ストアの注文の記録との照合
- 既存顧客=過去に注文がある人
- 売上の記録と同じ基準で数えられる
- 注文番号と初回の注文日をそろえる手間がかかる
予算の判断に使う
2つの方法は、既存顧客を何で判定するかが違います。Metaの内訳は、広告アカウント設定で指定したカスタムオーディエンスに入っているかどうかで判定します。ストアの照合は、その顧客に過去の注文があるかどうかで判定します。
Metaのオーディエンスセグメントの内訳で見る
内訳を見るには、先にオーディエンスセグメントを作成します。
- 広告マネージャの左側のナビゲーションを開き、[すべてのツール]から[広告]の下の[広告設定]を選択する。
- [広告の作成]の下の[オーディエンスセグメント]をクリックする。
- [エンゲージメントの高いオーディエンス]と[既存顧客]のそれぞれで、既存のカスタムオーディエンスを選ぶか、新しく作成する。
- レポートでは、広告マネージャの右側の[内訳]をクリックし、[利用者層データ別]で[オーディエンスセグメント]を選択する。
既存顧客のソースは、ウェブサイト・アプリアクティビティ・カタログ・顧客リスト・オフラインアクティビティ・ショッピング・リード獲得フォームから作成できます。Advantage+ セールスキャンペーンで設定した定義は、同じアカウントの販売キャンペーンすべてに自動的に適用されます。公式ヘルプには、この機能はまだ利用できない場合がある、とも書かれています。
注意したいのは、既存顧客の定義がカスタムオーディエンスの中身で決まる点です。顧客リストを長く更新していなければ、最近購入した人は既存顧客に数えられず、新しいオーディエンスやエンゲージメントの高いオーディエンスの側に入ります。内訳を使うなら、顧客リストを更新する頻度もあわせて決めておきます。
内訳は、オーディエンスセグメントを定義した後の期間で確認します。定義する前の期間まで遡って分けられるか、購入をどの時点の定義で分けているかは、公式ヘルプに記載がありません。この点も、ストアの照合とあわせて見る理由です。
ストアの注文の記録と照合して、初回の購入かどうかで見る
ストアの照合は、広告経由の注文が、その顧客にとって初めての注文かどうかを見る方法です。
- 広告経由の購入の注文番号を書き出す(購入イベントに注文番号を送っている場合)。
- 同じ注文番号を、ストアの注文の記録から探す。
- その注文の顧客について、最初の注文日を調べる。
- 最初の注文がその注文なら新規顧客、それより前に注文があれば既存顧客と数える。
始める前に、新規顧客をどの期間で数えるかを決めます。たとえば「過去24か月に注文が無ければ新規」のように決めておかないと、月ごとに数え方が変わってしまいます。
広告経由に数えられる注文の範囲は、アトリビューション設定で変わります。広告外で発生した購入は、広告を見てから、またはクリックしてから一定の日数内に発生した場合に広告にアトリビューションされ、標準では広告セットのアトリビューション設定に基づいて表示されます。F社のサンプルは、クリックスルー7日・ビュースルー1日の設定で、F社の既存顧客の割合はこの照合で推計した値です(診断サンプルの架空の会社(F社)の例です)。
照合に使う注文番号は、購入が二重に数えられていないかを確認するときにも使います(関連:Meta広告のコンバージョンAPIの二重計上を、注文数と照らして確認する方法)。
2つの数字がずれたときの扱い
Metaの内訳はカスタムオーディエンスの範囲で、ストアの照合は注文の記録の範囲で数えるため、2つの数字は一致しません。ずれていても、どちらかが誤りとは限りません。
予算の判断にはストアの照合を優先します。お金の判断に使う数字は、売上の記録と同じ基準で数えたほうが説明がつくためです。Metaの内訳は、管理画面で毎月同じ条件で見られるので、割合が上がっているか下がっているかという変化を見る目的に使います。ずれが大きいときは、まず既存顧客のカスタムオーディエンスが最新の顧客リストかどうかを確認します。
新規顧客だけのROASを計算し、損益分岐ROASと比べる
新規顧客だけのROASは、ROAS×(1−既存顧客の割合)で計算し、損益分岐ROAS(1÷粗利率)と比べます。全体のROASでは高く見えるキャンペーンでも、新規顧客だけで見ると損益分岐を下回ることがあります。
新規顧客だけで見ると、損益分岐を下回る
計算式:ROAS×(1−既存顧客の割合)
計算は2行です。
- 新規顧客だけのROAS=ROAS×(1−既存顧客の割合)
- 損益分岐ROAS=1÷粗利率(粗利率65%なら1÷0.65で約1.54)
新規顧客だけのROASは、新規顧客の購入による売上を、そのキャンペーンの費用全体で割った値です。既存顧客に使った費用も含めて、新規顧客の獲得だけで元が取れているかを見ます。
既存顧客の割合は、購入件数の割合で出すのが基本です。ただし新規と既存で客単価が大きく違うときは、購入件数ではなく売上の割合で計算します。なお、この計算は評価のための自社の定義で、Metaの管理画面にある指標ではありません。
何を成果として数えるかを先に決めておく考え方は、Google広告のコンバージョンの設定と同じです(関連:コンバージョンの主要と副次)。
F社の例:ROAS 2.56のうち、新規顧客だけでは0.98
診断サンプルの架空の会社(F社)の12か月の例です。購入は二重計上を除いた件数で、損益分岐は粗利率65%と仮定した1.54です。
| キャンペーン | 費用 | ROAS | 既存顧客の割合 | 新規顧客だけのROAS | 損益分岐1.54との比較 |
|---|---|---|---|---|---|
| Advantage+ セールス|全商品 | 911.4万円 | 2.56 | 61.8% | 0.98 | 下回る |
| 手動|新規(興味・関心) | 1,252.5万円 | 1.88 | 12.9% | 1.64 | 上回る |
| 手動|新商品(美容液) | 145.9万円 | 1.89 | 19.1% | 1.53 | ほぼ同じ水準 |
| 手動|リターゲティング(参考) | 328.6万円 | 3.59 | 84.5% | 0.56 | 同じ基準で評価しない |
全体のROASでは、Advantage+ セールスキャンペーン(2.56)のほうが新規向けの手動キャンペーン(1.88)より高く見えます。新規顧客だけで見ると、0.98と1.64で順位が逆になります。
購入単価で見ても同じ結論です。F社の客単価は7,400円なので、損益分岐の購入単価は7,400円×65%=4,810円です。新規顧客1件あたりの購入単価は、Advantage+ セールスキャンペーンが約7,570円、新規向けの手動キャンペーンが約4,510円でした(診断サンプルの架空の会社(F社)の例です)。
リターゲティングのキャンペーンは、もともと既存顧客や訪問者に配信するためのものなので、既存顧客の割合が高いのが前提です。新規顧客だけのROASで評価する対象からは外します。
二重計上を除いた購入で計算する
管理画面に表示されるF社のAdvantage+ セールスキャンペーンのROASは3.09で、ピクセルとコンバージョンAPIの二重計上を含んでいます。重複を除いた購入で計算した2.56との差です。管理画面の3.09のまま計算すると、新規顧客だけのROASは3.09×0.382で約1.18になり、実際より高く出ます(診断サンプルの架空の会社(F社)の例です)。
計算の前に、購入イベントの数がストアの注文数と合っているかを確認します(関連:Meta広告のコンバージョンAPIの二重計上を、注文数と照らして確認する方法)。
既存顧客の割合が高かったときの配分の変え方
既存顧客の予算上限は利用できなくなりましたが、公式ヘルプには同じことを手動で行う手順が2つ書かれています。既存顧客を除外した新しいキャンペーンを作る方法と、広告セットを2つに分けて既存顧客側に上限予算を設定する方法です。
既存顧客を外すか、上限を設けるか
手順① 既存顧客を除外する
- キャンペーン予算を選ぶ
- カスタムオーディエンスの除外に既存顧客を追加
- 予算はすべて潜在顧客に使う
Advantage+ オフにはならない
手順② 広告セットを2つに分ける
- 広告セット1:既存顧客を含め、広告セットの上限予算を設定
- 広告セット2:既存顧客を除外し、残りの予算を潜在顧客に使う
- クリエイティブは両方で同じものを使う
広告セット1のオーディエンスはAdvantage+ オフ
どちらも「新しいキャンペーン」を作る手順です。いまのAdvantage+ セールスキャンペーンをすぐに停止するのではなく、予算の一部を新しいキャンペーンに移し、前後を比較しながら進めます。
既存顧客を除外したキャンペーンを作る
既存顧客に予算を使わず、潜在顧客だけに配信する方法です。
- 広告マネージャで新しいキャンペーンを作成する。
- 予算戦略として[キャンペーン予算]を選び、1日の予算か通算予算を設定する。
- [オーディエンス]の[制御]で[他の制御を表示する]を選び、[カスタムオーディエンスの除外]に既存顧客のカスタムオーディエンスを追加する。
- 広告レベルでクリエイティブを選び、[公開する]を選択する。
公式ヘルプでは、カスタムオーディエンスを除外してもAdvantage+ オフにはなりません。除外の効果は、除外に使うカスタムオーディエンスの中身で決まります。顧客リストが古ければ、最近購入した顧客は除外されずに配信の対象に残ります。
広告セットを2つに分け、既存顧客側に広告セットの上限予算を設定する
既存顧客に使う予算に上限を設け、残りを潜在顧客に使う方法です。
- 広告マネージャで新しいキャンペーンを作成し、予算戦略として[キャンペーン予算]を選ぶ。
- 広告セット1(既存顧客への予算消化を制限する):[予算と掲載期間]で[広告セットの上限予算]を選び、[1日上限]または[通算上限]をパーセンテージか金額で設定する。[オーディエンス]で[広告のリーチをさらに制限]を選び、既存顧客のカスタムオーディエンスを含め、[提案として使用する]のチェックを外す。
- クリエイティブを選ぶ。両方の広告セットで同じものを使う。
- 広告セットを複製して広告セット2(残りの予算を潜在顧客に使う)を作り、[カスタムオーディエンスの除外]に既存顧客を追加して、[公開する]を選択する。
上限予算は、消化金額が設定した金額を下回る可能性はあるものの、上回らないように消化されます。パーセンテージで設定した金額は変動し、金額で設定した場合は固定されます。
注意したいのは、[提案として使用する]のチェックを外すと、オーディエンスがAdvantage+ オフと表示される点です。広告セット1はこれに当たります。一方、キャンペーン予算を選ぶ場合や上限予算を設定する場合、予算はAdvantage+ オンと表示されます。既存顧客への配分を自分で制御する代わりに、オーディエンスはAdvantage+ オフになることを理解したうえで選びます。
変更の前後は同じ長さの期間で比較する
予算の一部を移したら、変更前と同じ長さの期間で、新規顧客だけのROASと新規顧客の購入件数を比べます。キャンペーン全体のROASが下がっても、新規顧客の購入件数と新規顧客だけのROASが上がっていれば、配分の変更は狙いどおりです。比較する期間の決め方は次の章で整理します。
配分を変えるときは、配置ごとの費用と購入もあわせて確認します(関連:Meta広告のAudience Networkは外すべき?配置別の費用と購入で決める方法)。
購入が少ないとき・期間が短いときの判断
既存顧客の割合は、購入件数が少ないと月ごとに大きく揺れます。1か月だけの割合で配分を変えず、月ごとの割合を並べて方向がそろっているかを確認してから判断します。
1か月の割合では、配分を変えない
既存顧客の割合で、配分を変えてよいか
- 月ごとの割合を3か月以上並べ、同じ方向に動いている配分を変える予算の一部を移し、前後を比較する
- 方向がそろわず、新規顧客の購入が数十件に届かない期間を延ばして件数を集める比較する両方のキャンペーンで数十件以上が目安
- キャンペーン単位では件数が足りないアカウント全体の割合で先に判断する
1か月の割合で配分を変えない
割合の揺れは、件数の少なさから来ます。F社の新商品(美容液)のキャンペーンの購入は月に約31件で、1件の違いで既存顧客の割合が約3ポイント動きます。一方、Advantage+ セールスキャンペーンは月に約263件あり、1件の違いは0.4ポイントほどです(診断サンプルの架空の会社(F社)の例です)。
月に数十件の規模では、ある月に既存顧客の割合が10ポイント上がっても、それが配信の変化なのか偶然なのかを判断できません。判断の前に、月ごとの割合を3か月以上並べ、同じ方向に動いているかを確認します。
判断できないときは、集める期間と件数を決める
件数が足りずに判断できない場合は、次の2つのどちらかで進めます。
- 期間を延ばして件数を集める。比較する両方のキャンペーンで、新規顧客の購入がそれぞれ数十件以上になるまでを目安にする。
- キャンペーン単位ではなく、アカウント全体の既存顧客の割合で先に判断する。
数十件は判断の目安で、統計的な検定の基準ではありません。先に「何件集まったら判断する」と決めておくことで、都合のよい月の数字で判断することを防げます。
予算を移した後の判定期間には、情報収集期間を含めて余裕を持たせます。情報収集期間は、新しい広告セットを作成したときや大幅な編集を加えたときに始まり、通常は最後の大幅な編集から1週間以内に約50件の結果を獲得すると終了します。この期間中はパフォーマンスが安定しにくいため、その間の数字だけで判断しないようにします。
TAMKOのMeta広告アカウント診断で確認すること
この記事で挙げた、Advantage+ セールスキャンペーンの既存顧客の割合、新規顧客だけのROASと損益分岐の比較、購入の数の正しさは、TAMKOのMeta広告アカウント診断で確認している項目です。確認項目の1つが「Advantage+ セールスキャンペーンと手動のキャンペーンの分け方」です。
診断で確認する3つの項目
- 1既存顧客の割合Advantage+ セールスキャンペーンと手動のキャンペーンの分け方
- 2新規顧客だけのROAS損益分岐と比べる
- 3購入の数の正しさピクセルとコンバージョンAPIの二重計上
料金は、診断・報告書・説明会まで無料(毎月2社まで)です。エグゼクティブサマリー・調査報告書・分析の明細(Excel)・オンラインの説明会1回をお渡しします。
配分の変更まで依頼したい場合は、Meta広告のお試し運用から始められます。1施策を、1か月・5万円でお預かりします(税別)。お預かりする施策の広告費は月30万円までです(お試し運用)。
詳しくは診断ページをご覧ください。
よくある質問(FAQ)
Q01Advantage+ セールスキャンペーンで、既存顧客の予算上限はどこで設定しますか?
既存顧客の予算上限は利用できなくなりました(公式ヘルプ記載)。
同じことをするには、既存顧客のカスタムオーディエンスを除外した新しいキャンペーンを作るか、広告セットを2つに分けて既存顧客側に広告セットの上限予算を設定します。
Q02オーディエンスセグメントの内訳が表示されません。
先に広告設定で「エンゲージメントの高いオーディエンス」と「既存顧客」のセグメントを定義する必要があります。
公式ヘルプには、この機能はまだ利用できない場合があるとも記載されています。
Q03既存顧客の割合が高いのは悪いことですか?
一概には言えません。
既存顧客の購入にも売上はありますが、広告が無くても発生した購入を含んでいる可能性があるため、新規顧客だけのROASが損益分岐を上回るかをあわせて確認します。
Q04既存顧客を除外すると、Advantage+ オフになりますか?
公式ヘルプでは、カスタムオーディエンスを除外してもAdvantage+ オフにはならないとされています。
一方、既存顧客を含める広告セットで[提案として使用する]のチェックを外すと、Advantage+ オフと表示されます。
Advantage+ セールスキャンペーンは、新規顧客だけのROASで続けるかを判断する|まとめ
Advantage+ セールスキャンペーンのROASには、新しいオーディエンスだけでなく既存顧客の購入も含まれています。続けるか、予算を増やすかを判断する前に、既存顧客の割合を確認します。確認の方法は、Metaのオーディエンスセグメントの内訳と、ストアの注文の記録との照合の2つで、予算の判断には照合を、月ごとの変化を見るには内訳を使います。そのうえで、新規顧客だけのROAS=ROAS×(1−既存顧客の割合)を、損益分岐ROAS(1÷粗利率)と比べます。計算には二重計上を除いた購入を使います。既存顧客の割合が高かった場合、既存顧客の予算上限はもう使えないため、既存顧客を除外した新しいキャンペーンか、広告セット2つと広告セットの上限予算で配分を変えます。購入が少ないうちは1か月の割合で判断せず、集める期間と件数を先に決めてから判断してください。
この記事のポイント
- 管理画面に出るAdvantage+ セールスキャンペーンのROASは、新しいオーディエンス・エンゲージメントの高いオーディエンス・既存顧客の購入を合計した数字である。
- 既存顧客の割合は、Metaのオーディエンスセグメントの内訳([内訳]→[利用者層データ別])と、ストアの注文の記録との照合の2つで確認できる。
- 新規顧客だけのROAS=ROAS×(1−既存顧客の割合)を、損益分岐ROAS(1÷粗利率)と比べて、予算を増やすかを決める。
- 既存顧客の予算上限は利用できなくなった。代わりに、既存顧客の除外、または広告セット2つと広告セットの上限予算で配分を制御する。
- 購入が少ないと割合は月ごとに揺れるため、1か月の数字で配分を変えず、集める期間と件数を決めてから判断する。